韓国で、「警察局」新設めぐり大統領と警察が対立
7月 26, 2022 17:50 Asia/Tokyo
韓国で、警察の権限の肥大化を抑制するための組織「警察局」が中央行政機関である行政安全部に新設される計画の発表を受け、大統領と警察が対立しています。
警察局の設置に反対する韓国警察は、23日土曜に全国の警察署長による会議を開いて新設法令制定の手続きを見送るよう求めました。しかしこれらの行動は、ユン・ソクヨル大統領の反発を招くことになりました。
韓国のヨンハプ通信によりますと、ユン大統領は26日火曜、この件について重大な綱紀の乱れだとしました。
同大統領は記者団に対して、「政府が憲法と法に基づき推進する政策と組織改編案に集団で反発することは、重大な綱紀の乱れになり得る」と述べました。
また、国防軍と治安部隊における最終決定権は大統領にあると指摘したうえで、「全ての国民と同様に、私も(警察署長ら)治安官署長の集団行動を深く憂慮している」としました。
韓国警察は、中立性や独立性を損なう恐れがあるとして警察局の設置に反対しています。
警察庁は23日、全国警察署長会議を主導したウルサン中部警察署のリュ・サミョン署長に、待機発令の処分を下しています。また25日月曜には、イ・サンミン行政安全部長官が警察署長らの抗議について、「クーデターに準じる状況で、極めて不適切だ」と批判しています。