米中央軍前司令官、「アフガン戦争は米にとって失敗」
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アフガニスタンからの米軍撤退
USCENTCOM・米中央軍のマッケンジー前司令官は、アフガニスタン戦争が、過去20年間の米歴代4政権にとっての失敗だったと認めました。
アメリカとタリバンは2020年2月29日、カタール・ドーハにおいて和平合意を結びました。当時の米アフガン和平担当特別代表のザルメイ・ハリルザド氏とタリバン指導部との間で交わされたこの合意文書に基づいて、アメリカはその後、アフガニスタンから撤退しました。多くの要人やアフガン人は、米軍の性急で疑わしい撤退が、アフガン前政権の崩壊とタリバン現政権の樹立につながったとみています。
ファールス通信によりますと、USCENTCOM・米中央軍のマッケンジー前司令官は、アフガニスタン戦争が、過去20年間の米歴代4政権にとって失敗であったと認め、この失敗は「軍事的失敗と外交的失敗が合わさったもの」だったとしました。
マッケンジー氏は、「タリバンは、パキスタンに常に安全な逃げ場を持っていた。アメリカは、20年間におよぶいわゆる『テロとの戦い』において、この問題を解決する、あるいはパキスタン側との合意に持ち込むことができなかった」と述べました。
また、「アメリカはアフガンの国家再建に取り組み、西側の成功モデルにもとづいてアフガンで統治が行われることに固執してきたが、これは過ちだった」としました。
マッケンジー氏は、「タリバンの支援を受けた過激派集団は、この先アメリカの指揮に深刻な危機をもたらすだろう」としています。
アメリカ政府は2001年の同時多発テロ後、テロ組織・アルカイダへの報復を口実に掲げて、NATO北大西洋条約機構の同盟諸国とともにアフガニスタンに侵攻しました。そして、その後20年にわたりアフガンの政治、経済、社会構造を破壊した挙句、昨年8月に無様に撤退しました。