ロシアが、中印との貿易の95%で非米ドル決済
米ドル排除政策を取る新興経済国グループ・BRICSに参加するロシアが、同メンバー国の中国およびインドとの昨年の貿易の95%を非米ドル通貨で決済しました。
イルナー通信によりますと、ICC国際商工会議所ロシア委員会のタチアナ・モナガン会長は、ロシアが中国およびインドとの貿易で昨年使用した通貨が以前から大きく変わり、それぞれの国の通貨使用比率が大幅に増えたとしました。
さらに、ロシアの輸出全体における米ドルおよびユーロ決済の割合も大幅に減少し、2021年には85%以上を占めていたのが2023年は34%になったとしました。
BRICSは、米ドル排除計画を公に発表しています。
そして実際、西側により制裁を強化されたロシアが貿易の焦点を変えた結果、2023年にはBRICS全体の二国間貿易における各国通貨使用率が増加することになりました。
また、ロシア、中国、インドの3カ国が貿易で使用した各通貨の額にも大きな変化が生じ、ロシアと中国・インドとの貿易では米ドル以外の通貨による決済の割合が95%となりました。
ロシアとこの二国との貿易はすでに、各国通貨での決済が基本となっています。
BRICSは、ブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカが主導する新興経済国グループで、これらの国々の英語表記頭文字を組み合わせて名付けられました。
2024年よりBRICSには、イランをはじめとした数カ国も新たに加わりました。
BRICSは、アメリカに依存しない新しい世界経済秩序の形成を目指していますが、同グループに参加する主要国の顔ぶれを見れば、この目標が実現される日はそう遠くないと推察されます。
現在BRICS諸国は世界において、総人口の40%以上、また、国内総生産合計の約4分の1を占めています。