ベルリン市当局、少女像の撤去の一旦見送りにより「妥協案探る」

10月 14, 2020 21:18 Asia/Tokyo

ドイツの首都ベルリン市ミッテ区が１３日火曜、旧日本軍の慰安婦被害者を象徴する「平和の少女像」の撤去を一旦見送るとしました。

韓国ヨンハプ通信が、ベルリンから報じたところによりますと、少女像設置許可を取り消したことを巡り、像の設置を主導した韓国系市民団体「コリア協議会」が決定の効力停止を求める仮処分を裁判所に申請したことを受け、１４日までとしていた撤去要請は無効になったと発表し、裁判所の判断を待つことになりました。

ミッテ区のフォンダッセル区長は「複雑な論争のすべての当事者の立場とわれわれの立場を十分に考えたい」として、「コリア協議会の利益と日本側の利益が公正に扱われる妥協案を探る」と表明しました。

また、「ミッテ区は時間や場所、理由を問わず、武力の衝突過程で発生する女性に対するあらゆる性暴力を糾弾する」と強調しています。

さらに、「ベルリンに在住する多くの日本人から少女像の設置に反対する書簡を受け取った。日本政府の圧力を受けて像の設置許可を取り消したわけではない。ドイツ連邦政府とベルリン州政府からも問題提起があった」としました。

ミッテ区は今月７日、少女像が国際的な戦争被害女性の人権問題であることを認め、設置を許可していました。

しかし、９月末の像の除幕式後、日本側の反発を受けて設置許可を取り消し、今月７日、コリア協議会に１４日までの撤去を要請していました。

今回の件については、フォンダッセル氏の所属する緑の党内部からも少女像の撤去決定に反発する声があり、連立与党の一角を担う社会民主党（ＳＰＤ）からも批判が出ていました。

ベルリンの市民ら約３００人も１３日、集会を開いて設置許可の取り消しの撤回を求めました。

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