イラン外相、IAEA理事会での欧州の動きをけん制/アムネスティ事務局長「西側諸国は信頼を失った」:国際ニュース
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アムネスティ・インターナショナルのアニエス・カラマール事務局長
イランのアラーグチー外相は、来週開催されるIAEA理事会で欧州が不適切な行動をとれば、しかるべき対応をとると述べました。
イラン外相「欧州の不適切な行動にはしかるべき対応」
イランのアラーグチー外相は31日、国際原子力機関(IAEA)のグロッシ事務局長と電話会談し、来週開催される理事会で、一部各国が政治的行動をとることがないよう警告するよう要請しました。
アラーグチー氏はこれに関して、「イランは欧州側が不適切な行動をとれば、しかるべき対応をとる」と述べました。さらに、イランのすべての核活動がIAEAの監視下にあり、保障措置協定に基づいて行われていること、また核活動や核物質に不正がないことを強調し、グロッシ事務局長に対して、イランに対する政治的な偏見を防ぐよう求めました。
アムネスティ事務局長「西側諸国は信頼を失った」
アムネスティ・インターナショナルのアニエス・カラマール事務局長は自身のXに、フランスのマクロン大統領がガザに関して発言したことに対して皮肉を込めて、「西側諸国は(ガザ戦争が始まった)19カ月前に信頼を失った」と投稿しました。
カラマール氏はこの中で、「マクロン氏は、西側諸国がウクライナ戦争とガザでの問題のために信用を失う可能性があると警告した。しかし、西側諸国はすでに19カ月前、イスラエルによるガザでの民族浄化の共犯者となり、無為無策を続けた結果、信頼を失っている。それを回復するためには、単なる言葉だけでは足りない」と批判しました。
英、新たな弾薬工場建設に15億ポンド投資
イギリス政府は、国内に新たな弾薬工場6カ所の建設に15億ポンド(約20億ドル)を投資するほか、アメリカから核兵器の搭載が可能な戦闘機を購入する予定だと発表しました。
ロイター通信によると、ヘイリー英国防相は「ウクライナ戦争から得た教訓として、軍備を強化することが抑止力を生み出す」と語りました。
ドイツ外相「ロシアの敗北は不可能」
ドイツのヨハン・ワーデフール外相は現地紙とのインタビューで、「ウクライナ戦争が始まった当初から、ロシアを打ち負かすことは、その核能力を考慮すると不可能だった」と認めました。
これまでウクライナを支持してきたドイツ、フランス、イギリス、アメリカなどは、ロシアに「戦略的敗北」をもたらすこと、あるいは少なくともロシアの勝利を防ぐことを目標として掲げてきましたが、今回のドイツ外相の発言は、そうした西側諸国の戦略が破たんしたことを物語っています。
パリの騒乱で300人逮捕
フランスのパリで行われたUEFAチャンピオンズリーグの決勝戦、パリ・サン=ジェルマン対インテル・ミラノの試合後にサポーターらが騒乱を起こし、およそ300人が逮捕されました。
試合は地元パリ・サン=ジェルマンがインテル・ミラノを5対0で下し、初優勝を果たしましたが、これに歓喜した数千人のフランス人サポーターらが街に繰り出して一部暴徒化し、警察との衝突に発展しました。