視点
アフガニスタンでの20のテロ組織出現は、米敗北の象徴
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アフガニスタンでのテロ組織
アフガニスタン人政治アナリストのナザリー・パーリヤーニー氏が、アフガニスタンでの米軍駐留期間に20のテロ組織が出現したことを、同国における米政府の敗北の象徴だとしました。
イルナー通信によりますと、ナザリー・パーリヤーニー氏はある講演において、「アフガニスタンにおける対テロ戦争での米国の敗北は、2001年にはアフガニスタンにテロ組織がタリバンとアルカイダのみ存在していたが、現在は20以上の組織が活動しているという点から検討することができる」と述べました。
続けて、「米国は20年前、タリバンとアルカイダをテロ組織と名指しし、彼らの拠点を破壊するという口実でアフガニスタンへ侵攻した。しかし20年が過ぎた現在、方向を転換してタリバンを政治勢力とみなし、自国軍をアフガニスタンから撤退させるという内容の和平協定をこの組織との間に結んだ」としました。
アフガニスタン軍を退役した元司令官で、政治・軍事アナリストとして活躍するAtequllah Amarkhil氏も、「アフガニスタンにおける米軍駐留は、この国に複数のテロ組織を出現させる結果となった」としています。
今月2日にアフガニスタンからの駐留米軍撤退が開始されたのにあわせ、南部ヘルマンド州にある米軍が使用していた軍事基地のひとつがアフガン軍に明け渡され、掲揚されていた星条旗が下ろされました。
バイデン米大統領は先日、今年9月11日までにアフガニスタンから駐留米軍を撤退させることを発表しました。
アメリカとその同盟諸国は2001年、テロとの戦いとアフガニスタン国内の安全確保を口実に同国へ侵攻しました。この占領行為は、戦争、衝突、アフガン経済インフラの破壊の原因となり、さらに情勢不安、テロ行為、麻薬生産も増大させました。
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