アフガニスタンで、貧困と食糧難が深刻化
アフガニスタンの人々が、冬の到来で貧困と食糧難にあえいでいます。
IRIB通信がアフガニスタン首都カーブルから報じたところによりますと、同市からほど近い場所では、数百人の人々が市内への洪水流入を防ぐための労働に従事しています。
この報道によれば、これらの労働者らは報酬として小麦を受け取ることになっています。
労働者らの監督役は、「今日労働者らが困難な仕事に従事しなければないのは、20年の米軍占領の結果である、国内に発生した経済・人道危機による状況のためである」と述べています。
しかし今や、米軍が屈辱にまみれて撤退したため、アフガニスタンの人々をこのような状況に陥れた占領者らの声は聞かれません。
国連は先日、アフガニスタン国民の97%がひどい困窮・食糧難の状態にあると発表しています。
この問題をめぐり、国連WFP世界食糧計画のデイビッド・ビーズリー事務局長は、同国を訪問して人々の窮状や食糧難に苦しむ姿を目にした後、ツイッターにメッセージを投稿し、世界の全ての国に対しアフガニスタンの寄る辺なく飢えた人々を支援するよう求めました。
また、彼らの悲惨な状況を説明して、「同国のおよそ2300万人が、十分なだけの食事を取れず、飢えの一歩手前にいる。さらに870万人以上は飢餓に苦しんでいる」としました。
ユニセフ国連児童基金も、 アフガニスタンの子どもたちの受け入れ難い状況に警告を発しています。
さらに、アフガニスタン・カーブル小児病院栄養科主任のモハンマドアミーン・シャリーフィー医師もこれについて、「わが国の全土で子どもたちが、貧困や食糧不足により重い栄養失調となって死の危機にある」と述べています。
この状況の一方で、アメリカなどの西側諸国は様々な口実を持ち出して、アフガニスタンの資産などを凍結しています。
米軍は、20年にわたるアフガニスタン占領と、同国での経済インフラ破壊のあげく、今年8月末に、屈辱にまみれてアフガニスタンから撤退しました。一方、同国の現政権を運営する組織・タリバンは、同月15日に実権を掌握しました。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj