ロシア、中国海産物市場で日本に取って代わる地位を追求
中国が日本の水産物の輸入を禁止したことを受けて、ロシアが中国市場での水産物の空白を埋めようとしています。
ロシア・タス通信によりますと、ロシア極東のカムチャツカ地方知事のウラジミール・ソロドフ氏は、「当地域は中国の海産物市場の空白を埋めようとしている」と語りました。
中国は最近、日本からの海産物の輸入を禁止しました。
中国は長年にわたり日本の海産物の最大の輸入国としての位置を占め、昨年の水産物輸入額は5億ドルに達していました。
こうした中、中国政府は去る8月下旬、福島第1原子力発電所からの処理水の海洋放出に対抗し、日本産の水産物の輸入を全面的に禁止しました。
中国は、処理水の海洋放出という日本政府の決定に強く反対し、処理水は核物質で汚染されているとして、日本政府の行動は「非常に利己的で無責任」だと主張しています。
公式推計によりますと、ロシアは2022年に約100万トンの水産物を中国に輸出しており、現在はこの量を増やそうとしています。
ロイター通信は、「中国による日本の水産物の禁輸措置に反応し、米軍が日本から魚介類を購入している」と報じました。
エマニュエル駐日アメリカ大使は30日月曜、このイニシアチブを明るみに出し、「米国政府は、中国の禁止措置の阻止をより広範に支援すべきである」と表明していました。
日本は最近、福島原発から130万トンの処理水を海洋に放出しました。日本はこの量の水をこの発電所に10年間貯蔵していました。
福島原発は2011年3月11日にマグニチュード9の東日本大震災による大きな被害を受け、これが大災害につながりました。
福島原発事故は、1986年のウクライナ・チェルノブイリ原発事故以来、世界最悪の原発事故とされています。
同時に日本政府は、「放出された水は安全であり、IAEA国際原子力機関はこの決定を承認した」と発表しています。