6月 09, 2016 22:18 Asia/Tokyo
  • IAEA理事会でのイラン大使の表明

IAEA国際原子力機関の定例理事会が6日月曜から、オーストリアのウィーンで始まりました。理事会は8日水曜、イランの問題について話し合いました。

アミーンザーデ解説員

IAEAの天野事務局長は理事会に提示した報告の中で、「イランは核合意のすべての取り決めを守っている」としました。イランのナジャフィーIAEA大使も8日の理事会の会議で、「イランは何度となく、6カ国の取り決めの完全な実行は、核合意の基盤であり、その維持に向けた合意の重要な部分であることを指摘してきた」と述べました。また、「6カ国は、核合意の実行と、この計画の成功を弱めるあらゆる行動の回避に向け、明らかな責任を有しており、行動で誠意を示すべきだ」と強調しました。さらに、「核合意に基づき、IAEAは商業、技術、産業、その他の機密情報を保護するために、慎重に行動すべきだ」と述べました。ナジャフィー大使は、「天野事務局長の報告において更なる詳細を求める国々は、そのような要請が核合意に反することに注目すべきだ」と語りました。また、「透明化とは、機密情報を明らかにすることではない」としました。

 

核合意、追加議定書などでは、はっきりと、IAEAに加盟国から提供された機密情報を保護するために最大限に努力することが義務付けられています。イランとIAEAの相互の措置は、国際的な通常の枠組みの中で、単に未申告の核活動が行われていないかを確信するためにとられているもので、主権の尊重や国の軍事、安全保障面での機密性を維持するものです。核合意を承認した国連安保理の決議も、IAEAによるこうした点の遵守を強調しています。このためイランは、「IAEA、あるいは他の機関に対して、通常の方法や国際的な法、議定書を外れる行為や、イランの軍事施設の査察を許可しないだろう」と述べました。こうした中、これに関するIAEAの努力はイランには明らかであり、現在の重大な状況に注目すると、こうした努力を倍増させるべきです。

しかしながらIAEA定例理事会は、核合意に関する天野事務局長の報告を検討するほか、核兵器拡散に対する世界的な懸念についても話し合いを行うことになっています。イランのIAEA大使は、これに関して、核兵器拡散に関するシオニスト政権イスラエルの懸念表明について触れ、「この政権は大量破壊兵器を禁じる条約に一切加盟しておらず、核兵器の使用や拡散の可能性を捨てずに、核弾頭を保有している。このような政権の核拡散に関する懸念表明は、馬鹿げている」としました。

現在、世界には地球を消滅させることのできる数千発の核弾頭が存在します。これにもかかわらず、この兵器の保有者は依然として新型核兵器の開発に数十億ドルを費やしています。イスラエルもまた、アメリカ、フランス、イギリスの支援を受け、核弾頭数百発を手にし、中東で唯一核兵器を保有しています。シオニスト政権はこれまで、自らの核施設にIAEAの査察団を受け入れたことはありません。アメリカも、イスラエルを支援するために、中東非核化会議の開催を妨害しています。

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