イラン外相、「ウクライナ危機解決に向けた政治的方策への注力を要求」

アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相が、シーヤールト・ハンガリー外相との電話会談で、戦争や制裁の否定というイランの原則的な立場を強調するとともに、「わが国として、ウクライナ危機の解決に向けた政治的な方策に集中していくことを求める」と語りました。

イランはウクライナ危機勃発当初から、国際法に基づく平和的な対立解消の必要性という、自らの原則的な立場を表明してきており、全ての関係国に対し国連憲章や国際法の尊重を要請しています。

アミールアブドッラーヒヤーン外相は２２日金曜夜、シーヤールト外相との電話会談で、「わが国はエネルギー・食糧の安全確保への寄与および、ウクライナ危機解決を早める政治的方策の推進のための努力や協議を続けるとともに、これに関して今までロシア・ウクライナ当局者とも話し合いの場を持ってきた」と述べました。

また、「わが国として、自らの平和目的での核の維持および拡大を決意していると同時に、制裁解除交渉のプロセスにおいて、良好で恒久的な合意の成立に本腰を入れている」としています。

そして最後に、「イランとして、アメリカ側も現時的な視点を持って行動し、全ての関係国の核合意復帰を円滑、速やかなものにするよう希望する」と語りました。

一方、シーヤールト外相もこの電話会談で、地域や世界の安定確立に向けたイランの努力に謝意を表明するとともに、「ハンガリーはウクライナ和平および、西アジア地域での安定を求めている。そして、これに関して地域における安定の確立や、シリア危機解決策を話し合うアスタナ（カザフスタン旧首都名、現ヌルスルタン）プロセス保証国首脳会合のテヘラン開催にイランが果たしてきた役割を高く評価する」と述べています。

最後に、エネルギー確保の安全問題に対するイランの配慮に謝意を示すとともに、欧州や世界にとってエネルギー問題が死活問題であることを強調し、「国際エネルギー市場にイランがよりしっかり参入することは、世界の全ての国や諸国民の利益となる」と結んでいます。

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