スウェーデンで裁判中のイラン人、「通訳がいなかったために判決文書読まず」
スウェーデンで拘束、裁判中のイラン人ハミード・ヌーリー氏が、「スウェーデン裁判所からのスウェーデン語による判決文を受け取っている」とし、「通訳がいなかったがために、判決文をまだ読んでいない」と語りました。
イルナー通信によりますと、ヌーリー氏は裁判所の判決から19日が経過した後、彼に対する終身刑判決文書をまだ読むことができておらず、その一方で控訴のため21日間しか猶予期間がないと強調しました。
ヌーリー氏の表明によれば、スウェーデン側は同氏がスウェーデン語を解さないことを知っていながら、スウェーデン語による裁判所の判決文を彼に発行しただけで、その内容を翻訳するための措置をまったく講じていません。
ヌーリー氏は、2019年11月9日にスウェーデンへ入国した際、同国の治安当局により家族問題を理由に身柄を拘束され、それ以来30ヶ月以上にわたり拘留されています。
ヌーリー氏は拘束後、あらゆる国際法に反して4ヶ月の間、自身の家族と連絡を取る許可を与えられませんでした。スウェーデン司法当局はまた、ヌーリー氏を2年間独房に拘留し、家族が同氏に会うため幾度もスウェーデンを訪問していたにも関わらず、面会の機会を設けて直接会うことを許しませんでした。
ヌーリー氏は、34年前のイランでの事件に関与したとして、スウェーデンの検察庁から罪に問われていますが、この事件の原告は、ほとんどが反イランテロ組織モナーフェギン(MKO)のメンバーです。
一方、1979年のイラン・イスラム革命以来、モナーフェギンはテロ活動で1万7000人以上のイラン市民を暗殺してきました。このテロ組織はまた、非人道的な行動と人道に対する犯罪を引き起こしたことから、世界の多くの国のテロ組織リストに加えられています。