イラン原子力庁報道官、「イランの平和的核計画の透明性はこれまでも最高水準」
イラン原子力庁のキャマールヴァンディー報道官は、IAEA・国際原子力機関の報告について、「(イランの核施設に対する)以前のような検証体制が再び構築されるには、核合意当事国がそれぞれ責務を果たす必要があるが、これまでにイランの平和目的の核計画は、最高水準の透明性を有してきた」と述べました。
IAEAは今週、2つの報告書を発表し、その中で、イランの濃縮ウラン保有量が現在、核合意で定められた上限の19倍に達していると主張しました。
IAEAのグロッシ事務局長は報告において、通常のIAEA報告とは反対に、イランのウラン保有量が3940キログラムに達したと主張しました。
イルナー通信によりますと、イラン原子力庁のキャマールヴァンディー報道官は8日木曜、グロッシ事務局長の報告について、「グロッシ氏の定期報告は、これまでの政治的目的を持った根拠のない内容の繰り返しであり、その中には特別な意図により言葉を操る以外、何ら新しい点は見られない」と述べました。
キャマールヴァンディー報道官はその上で、「一部の外国メディアは、グロッシ氏がわざと曖昧かつ不必要な詳細だらけにし、意図に沿って集められた部分を解釈することで、これまで同様にその曖昧さを利用し、イランの核計画が平和目的でないように見せかけるために宣伝している」としました。
そして、「(イランの核施設に対する)以前のような検証体制が再び構築されるには、核合意当事国がそれぞれ責務を果たすことが必要である。(相手側は)自らの責務を果たさず、イラン国民に対する圧制的な制裁が続けられる中で、イランが保障措置範囲外の査察をも受け入れるというような期待は、抱くべきではない」と述べました。