イラン軍司令官がバーレーン政府に警告
バーレーンのシーア派高位聖職者ガーセム師の市民権剥奪を受け、イランイスラム革命防衛隊の上級司令官が、声明の中で、バーレーン政府に警告を発しました。
バーレーン政府は、20日月曜、ガーセム師が宗教対立を扇動したとして、その市民権を剥奪しました。
IRIB通信によりますと、イスラム革命防衛隊ゴッツ部隊のソレイマーニー司令官は、20日、声明を発表し、「バーレーンの人々は、長い間、バーレーン政府の容認されない非人道的な暴力や侮辱、圧力にさらされてきた」としました。
この声明では、「バーレーンの忍耐強い人々は、政府の人種差別的な対応や圧力を受ける中、自らの権利を平和的な形で追求しており、圧力の強化によって、その道を断念することはない」とされています。
さらに、「バーレーン政府は、国連、アメリカ、西側諸国の沈黙を悪用し、国民の高潔さを無視することで、日々、犯罪の裾野を広げている」としました。
ソレイマーニー司令官は、「ガーセム師のプライバシーへの侵害はレッドラインであり、それを超えれば、バーレーンや中東地域全体に炎が生じ、人々には、武器による抵抗以外の道が残されなくなるだろう」と述べました。
また、バーレーン政府の支援者たちは、ガーセム師に対する侮辱、人々への必要以上の圧力の継続は、流血の革命の始まりとなり、その結果の責任を負うのは、バーレーン政府の行動に合法性を与える者たちであることを覚えておくべきだとしました。
イラン外務省も、声明の中で、バーレーンのシーア派高位聖職者ガーセム師の市民権を同国政府が剥奪したことを非難しました。
バーレーンの人々は、20日、ガーセム師の市民権剥奪に抗議し、デモを行いましたが、バーレーン政府軍は、デモ参加者が集まっていた場所を攻撃しました。
バーレーン政府の専制的な政策に対し、この国では、2011年から国民による抗議運動が続けられています。
抗議者は、政治的な改革、合法的な政権の樹立、自由な選挙の実施、宗教的、民族的な不平等や差別の撤廃を求めています。
バーレーン政府は、外国軍、特にサウジアラビア軍の支援を得て、反体制派を拘束し、弾圧や拷問を行っています。