イラン外務省報道官が、米警官による黒人教師殺害に反応
イラン外務省のキャンアーニー報道官が、アメリカで起きた警官による黒人教師殺害事件に反応して、「米国では、黒人が白人と同等の公民権を持つというキング牧師の夢がまだ実現されていない」と述べました。
ファールス通信によりますと、キャンアーニー報道官は17日火曜夜、ツイッターに、「米国では公民権運動指導者だったキング牧師の生誕記念日を数日後に控える中、キーナン・アンダーソンという名の31歳の黒人教師が、警察の手によって無残に殺害された。このことは、キング牧師の暗殺から50年以上が経過した現在も、同国では黒人が白人と同等の公民権を享受するというその夢が実現されておらず、非白人が依然として、基本的人権を大きく侵害され人種主義的な扱いを受けていることを示している」と投稿しました。
続けて、「米政権が、政治的目標を達成するために偽善の皮をかぶせた他国への内政干渉を続けて、表面的な同情の涙を見せている一方で、自国の警察が非白人に対して行う差別的かつ憎悪に満ちた対応や過剰な暴力、さらには犯罪行為について沈黙を続けていることは、遺憾なことである」としました。
そして結びに、この若い黒人教師の殺害を非難しながら、アメリカ政府が今回の非人道的犯罪、さらには、同国での少数派や非白人の人々の人権が組織的かつ繰り返し明白に侵害されていることを無責任に放置していることについて、説明責任を果たす必要があると強調しました。
アメリカの各メディアは今月13日、警察による黒人教師殺害事件を、衝撃的な痛ましい動画とともに報じました。
この事件は、キーナン・アンダーソン氏がロサンゼルスの親戚を新年挨拶のために訪れた際、渋滞する車が起こした交通事故の現場で起こりました。
公開された警官のボディカメラの映像には、アンダーソン氏を逮捕しようとした警官たちが、テーザー銃を同氏に対して何度も押し当てた残虐な行いが映し出されていました。
アンダーソン氏は拘束された後、病院に搬送されましたが、心肺停止により死亡が確認されました。