イラン外相、「制裁解除交渉に関するやり取りは継続」
アミールアブドッラーヒヤーン・イラン外相が、「制裁解除を目指す核協議に関しては、メッセージのやり取りが継続されている」とし、「我々は核協議をめぐる対処についてこれまで話してきたが、近いうちにそのうちの1つが実行に移されると思う」と語りました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は22日日曜夜、あるテレビインタビューにおいて、「協議の相手側にしかるべき真剣な意志があり、かつ我々の利益が確保されれば、合意は成立する」と述べています。
さらに、「アメリカは、ヨーロッパ 3 カ国・英独仏よりもはるかに前から、イランでの騒乱の背後に特段何もなく、大きな事態にはならないことを悟っていたために、早くから核合意への復帰を主張するメッセージを送ってきていた」としました。
そして、「我々は、国益が確保される所に来たと感じた場合はいつでも、その枠組みにおいて決断し行動する」と語っています。
核合意復活交渉に参加している諸国のほとんどは、そのより早急な妥結を望んでいます。また、イラン側は、アメリカ側が現実を直視した行動を取れば、この合意復活を目指すオーストリア・ウィーン協議の合意到達は可能だとしています。
イランに対するアメリカの最大限の圧力行使政策は、バイデン大統領の就任した2021年には、その目標を達成できない状態となっていました。この政策は、米国に有利な新たな核合意成立に失敗しただけでなく、大西洋の両側をはさんだ国々の間に分裂を引き起こし、アメリカの外交の主要なツールの1つである制裁の効力を危機に直面させ、さらに何より、イランでの覇権主義排斥の流れを加速させることとなりました。
イランは、制裁解除の検証、核合意存続の保証の獲得、IAEA国際原子力機関の保障措置をめぐる主張の撤廃を、制裁解除交渉における主要な要求として提示しており、核合意への復帰は、それがいくつかの制限と引き換えにイラン国民に具体的な経済的利益を与えるような、論理的と見なされる双方向的なものとなった場合にのみ受諾できる、と強調しています。
アミールアブドッラーヒヤーン外相は、このインタビューの続きでさらに、イランおよび同国のイスラム革命防衛隊に対するヨーロッパ諸国の行動の一部を批判し、「今日、ヨーロッパでは感情が理性を支配してしまっている」と述べました。
欧州議会は今月18日、EUが指定するテロ組織のリストにイスラム革命防衛隊を加える決定をしました。
もっとも、この決定は命令ではなく、あくまでも要請という形になっています。