2月 22, 2023 20:02 Asia/Tokyo
  • オマーンのサイード国王とイランのライースィー大統領(アーカイブ写真)
    オマーンのサイード国王とイランのライースィー大統領(アーカイブ写真)

アメリカをはじめとする西側諸国が、イラン核問題の最良の解決策は外交によるものだと主張する中、イランの政府筋はオマーンのサイード国王が核合意に関する協議のためテヘランを訪問する可能性があると報じました。

制裁解除をめぐり欧米と交渉にあたるイランの協議団は、アメリカが核合意に違反した側として、イランの合理的な要求と永続的で信頼に足る合意形成に必要な条件を受け入れれば、最終合意は成立する段階にあるとしています。

国際通信イランプレスによりますと、イラン国会の国家安全保障・外交委員会のアリーザーデ委員長は、同委員会にアミールアブドッラーヒヤーン外相も出席していることに触れ、「外相によれば、オマーン当局が核協議打開のためイランと米国の仲介役を務める意向を繰り返し表明しており、近いうちに同国国王がテヘランを訪問する予定である」と述べました。

アメリカのブリンケン国務長官は21日火曜、訪問先のギリシャ・アテネでの記者会見で、アメリカが核合意から一方的に離脱したことには触れず、イランの核計画については、外交が最も効果的で永続的な手段だと述べました。

ブリンケン氏はその上で、「これからは、イラン核問題の協議のドアは開かれている」と主張しました。

米当局は以前にも、イラン核問題をめぐるウィーン協議妥結のため外交のドアは開かれていると主張していましたが、実際にはイランに対して制裁を行使し、外交の道を閉ざしてきました。

在ウィーン国際機関ロシア代表のウリヤノフ氏は21日、EUのボレル外務・安全保障政策上級代表が制裁解除を目指した交渉の進展はこれ以上不可能だと主張したことについて、これを否定し、「現在の問題は、欧米が交渉過程で作り出した見せかけの障害だ」と述べました。

また、同国のリャブコフ外務次官も以前記者会見で、核合意は終わったとする欧米の主張について、「核合意は死んでいない。核合意に代わって受け入れられる手段は存在しない」と述べました。

イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は最近のインタビューで、「我々は、以前行われていた対話の枠組みで最後の一歩を踏み出し、前提条件なしの現実的で、イランの国益・権利が遵守された最終合意に至る用意ができている」と述べています。

そして、「イランは外交に忠実である。すべての当事国にとって受け入れ可能な結果に至るために、交渉が有益になりうると信じている」と語りました。

 


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