イラン大統領、「我が国は脅迫を発展のチャンスに変えた」 ニカラグア訪問で
イランのライースィー大統領が、「米国は、制裁と脅迫によって我が国の歩みを止めたいと考えていた。しかし我が国は、脅迫と制裁をチャンスに変えて発展を遂げた」と述べました。
各国との関係拡大・深化を目的に南米を歴訪中のライースィー大統領は、ベネズエラ訪問を終えた後の14日水曜午前、ニカラグアの首都マナグアに入りました。
ライースィー大統領は、ニカラグアのオルテガ大統領の公式歓迎を受けた後、歓迎式典に参加した同国の若者たちを前に、「イランとニカラグアは、同時期に国内で革命が勝利した。ふたつの革命は互いに影響を与えあった」と述べ、帝国主義と対峙した両国の国民的英雄たちを讃えました。
続けて、「イランとニカラグアの人々は革命時、独立、自由、正義への欲求を共通してもっていた」と説明しました。
また、西側の主張する民主主義や人権はまやかしであると指摘しながら、「米国を筆頭とした西側は、(他国で)人々の投票により成立した体制を尊重すべきであるにもかかわらず、実際には逆の行動を取っている」としました。
そして、テロ組織ISISの創設においてアメリカが果たした役割および、イランがテロと対峙してきた経歴に触れ、「米国はテロとの戦いを主張しているが、実際にテロと対峙してきた英雄である(イラン革命防衛隊の)ソレイマーニー司令官を殉教させた」と述べました。
一方でのオルテガ大統領もこの式典で、両国の革命が同時期に起きたことに言及し、「これらの革命は、常に他者に自分たちの欲求を押し付けようとする覇権主義者、中でも米国の支配との戦いと深くつながったものだった」としました。
さらに、両国の国民的英雄を讃えた上で、ソレイマーニー司令官殺害というアメリカの犯罪を非難し、テロとの戦いで活躍してきたこのイランの英雄に敬意を表して、1分間の黙祷を行いました。
同大統領はこの演説の最後を、「イラン万歳、ソレイマーニー氏万歳」という掛け声で締めくくりました。