イラン最高指導者、「パレスチナ問題はイスラム世界の問題の中核」
イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、「パレスチナ問題はイスラム世界及び、イスラム共同体の問題の中核である」と強調し、「パレスチナの問題の解決が進展すればその分だけ、イスラム共同体の問題の解決も進展するだろう」と語りました。
ハーメネイー師は21日水曜、パレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスのハニヤ政治局長および、随伴した代表団と会談し、「パレスチナ・ヨルダン川西岸ジェニンでのここ数日の事件と、パレスチナ人青年らによるシオニスト政権イスラエル軍の包囲は、完全勝利という明るい未来を告げている」と強調しました。
また、2、3年前と比べて感じられるパレスチナ情勢の異変に言及し、「いつの日か、ジェニンのパレスチナ人の若人諸君がイスラエル軍への包囲網を狭め、イスラエル軍がこの包囲から逃れるために戦闘機の使用に追い込まれる日が来るとは誰が想像したであろうか。しかし、それは数日前にジェニンで実際に発生した」と述べています。
さらに、パレスチナ・ガザ地区を抵抗の中心地だとし、「しかし、敵を屈服させるであろう地点は、ヨルダン川西岸である、この地域にてこれまでに良好な進展が見られる」と語りました。
そして、「国際的なプロパガンダは、これほどの圧力を受けながらもパレスチナ国民を利する形となっている」とし、「パレスチナ人との連帯をアピールする日である、今年の『世界ゴッツの日』には、イスラム諸国に加えヨーロッパ諸国でもデモ行進が行われ、ヨーロッパ市民らはイスラエルに対する反対を表明した。このことは極めて重要であり、さらに強められるべきである」と表明しました。
加えて、イランがパレスチナ問題を支持していることを強調し、「イランイスラム共和国の建国者ホメイニー師は、イスラム運動の当初から信仰と信条に基づいてパレスチナを支持してきた。イランの支援の基盤も戦術や外交にではなく、イスラム法学とイスラム法に基づくものである」と語っています。
続けて、「パレスチナ領土はすべてのイスラム教徒のものである。このため、すべてのイスラム教徒がパレスチナ解放に向け行動をとるを必要がある。これは宗教上の義務である」と述べました。
一方、この会談でハニヤ政治局長もパレスチナ問題に対するイランの恒常的な支持に謝意を示し、特にヨルダン川西岸をはじめとするパレスチナ被占領地の最新情勢に関し報告しました。
またハニヤ氏は、「ガザは抵抗の中心地であるが、今日ヨルダン川西岸では主要かつ決定的な戦いが繰り広げられている。シオニストという敵が危険な決断を下しているにもかかわらず、ヨルダン川西岸の若手戦闘員の優位性により、このシオニスト政権には、悪いあるいは、より悪い選択肢以外に選択肢はない」としています。.
さらに、「占領下のパレスチナにおける最も重要な情勢変化は、若い世代が闘争と聖なる戦いを受け入れ、ヨルダン川西岸で自発的に武装抵抗部隊が結成されたことである」とし、「現在の状況と抵抗戦線の前進は被占領地パレスチナ史上前例のないものである」と語りました。
最後に、ハーメネイー師に対し「貴殿のご臨席のもと、我々は、抵抗勢力がパレスチナ領土から撤退することはなく、神の恵みと若者の助けにより、聖地ベイトルモガッダス・エルサレム解放まで闘争と聖なる戦いというアプローチが継続されることを強調する。パレスチナの信仰心をもつ世代により、アクサーモスクはそう遠くない将来に侵略者の支配から解放され、貴殿とともに我々全員がそこで祈りをささげるであろう」と結びました。