イランのSCO加盟、中国で大きな反響
イランがSCO上海協力機構に正式に加盟したことに、中国のメディアや専門家、批評家らが大きな反響を見せています。
SCOは今月4日、首脳会議においてイランの加盟を正式に承認しました。
SCOは、アメリカおよびNATO北大西洋条約機構の影響力浸透に対峙できるパワーバランスの確立を目指して1996年4月に上海で首脳会議を会議を行った、中国、ロシア、カザフスタン、キルギス、タジキスタンの5か国、通称「上海ファイブ」が前身となり、2001年6月15日、ウズベキスタンが加わった6カ国により、中国・北京に本部を置いて発足しました。
IRIB通信によりますと、中国の各メディアは11日火曜、「イランがSCOに加盟したことは、同国だけでなくSCOおよびその加盟国にとっても良い意味での大きな出来事だった」と報じました。
ある中国人ジャーナリストはこの件に関して、「イランはエネルギー大国であることからも、SCO加盟国間の貿易を拡大させる原動力となるうる。また、石油・天然ガス貿易、鉱物資源の採掘、農業開発、テクノロジー、人工知能といった分野での協力も増える可能性がある」と述べました。
また中国の新華社通信や環球時報紙は、「イランのSCO加盟は、加盟国間の協力の拡大・深化に新たな可能性をもたらす」と伝えました。
他の中国の専門家や批評家たちも、イランのSCO加盟により、同機構の国際的影響力が増大して戦略構造におけるアジアの力の強化につながると口をそろえました。
SCOの張明事務局長は、「イランは、その戦略的地位によって当機構で重要な役割を果たすだろう。私は、通商、経済、エネルギーなどの分野での同国の協力・参画が拡大すると確信している」と述べています。
イランのSCO加盟についてはSNSでも、関連ハッシュタグに4000万人以上のユーザーが反応しています。