駐イラン日本公使、「世界の諸国民は集団殺戮兵器の破壊的な影響を認識すべき」
7月 13, 2023 16:37 Asia/Tokyo
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村上 顯樹・駐イラン日本公使
駐イラン日本公使が、「世界の諸国民は、化学兵器や核兵器、さらには集団殺戮兵器の使用の破壊的な影響を認識すべきだ」と語りました。
村上 顯樹・駐イラン日本公使は12日水曜、イラン北西部の都市サルダシュトの化学兵器による負傷者の会合において、「化学兵器の使用も化学兵器と同様、破壊的なものであり、これらの兵器の使用は国際法に違反しており、非難されるべきものだ」と述べています。
また、「集団殺戮兵器が使用されてはならず、日本政府は世界における平和の拡大に向け努力している」としました。
さらに、「日本国民は核兵器による攻撃を受けた国民として、集団殺戮兵器による苦痛を知り尽くしている」と語っています。

サルダシュトの化学兵器被害者の会合では、村上日本公使にサルダシュトの名誉市民章が授与されました。
1987年6月28日、当時のイラクの旧バアス党政権はイラン北西部・西アーザルバーイジャン州サルダシュト市の4つの人口密集地域を化学爆弾で爆撃しました。この攻撃では、民間人119名が殉教したほか、8,000名以上が有毒ガスにさらされ化学物質による傷害を負いました。
国境都市サルダシュトへの化学爆弾投下事件は、甚大な悪影響を引き起こした最も凶悪な化学兵器による攻撃であり、この都市は1945年の広島への原爆投下以降では、世界初の化学兵器の犠牲者とされています。
人口12万人のサルダシュト市は、イラン北西部・西アーゼルバーイジャーン州南部に位置し、イラクと陸の国境を接しています。

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