イラン外相「表現の自由が宗教的価値毀損の口実になってはならず」
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相はデンマーク外相と電話会談し、スウェーデンやデンマークでイスラム教の聖典コーランに対する冒涜行為が続いていることを非難し、「表現の自由を口実に、宗教的価値が毀損されることがあってはならない」と述べました。
デンマークでは最近、「デンマークの愛国者たち」と名乗る極右・反イスラム団体が、首都コペンハーゲン市内にあるイラク、エジプト、トルコなどの各国大使館前でコーランを燃やす行為に及びました。世界各地のイスラム教徒らはこの行為を非難し、一部のイスラム諸国政府はデンマーク大使を召喚しました。
国際通信イランプレスによりますと、イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は26日、デンマークのラスムセン外相と電話会談しました。
アミールアブドッラーヒヤーン外相はこの中で、デンマーク政府の姿勢が問われているとし、コーランを燃やした実行犯らの処罰を求めました。
その上で、一連のコーラン冒涜事件は「イスラム教徒や他の一神教徒らの清純な気持ちを傷つけた」と語りました。
そして、事件が繰り返されていることをうけて、デンマーク政府に対し、責任ある対応と効果的な措置による事件の再発防止と実行犯の処罰を求めました。
これに対しラスムセン外相は、コーラン冒涜に遺憾の意を示し、デンマーク政府としてこうした行為を非難すると述べました。
その上で、「デンマーク憲法の柱は、表現の自由、信仰の自由、平和的なデモを行う自由であるが、一部にこれらを悪用する者がいる。我々はこうした行為を容認しない」と述べました。
そして、「こうした者たちをデンマーク市民の代表と思わないでほしい」と語りました。
両外相はまた、両国関係の維持と強化についても強調しました。