イラン大統領の演説を、多数の世界メディアが報道(動画)
イランのライースィー大統領が第78回国連総会で行った演説が、世界の多くのメディアによって広く伝えられました。
イルナー通信によりますと、同総会に出席するアメリカ代表も注目したライースィー大統領の今回の演説では、アメリカへの批判を含めた様々な問題が提起されました。
ロイター通信は、ライースィー大統領の演説をまさにこの部分に焦点を当てて伝え、「イラン大統領は、『米国は、2015年に署名し2018年に離脱した核合意の復活に向けて、自身の良心と意欲を見せるべきだ』と述べた」としました。
フランス通信も、これに関するライースィー大統領の言葉の一部を取り上げて、「ライースィー氏は、核合意復帰をめぐる協議の停止を受けて、自国に対する米国の制裁の終了を求め、『これらの制裁は(米国が)期待する結果をもたらさなかった』と述べた」と伝えました。
ライースィー大統領はまた、演説の別の部分でウクライナ危機にも触れ、欧州での戦争が同地のどの当事者の利益にもならない指摘としましたが、フランスのメディアは、演説のこの部分を取り上げて、「イラン大統領は、ウクライナ戦争を悪化させたとして米国を非難し、『我が国は和平合意を支持・支援する』と述べた」と伝えました。
レバノンのアルマヤディーン・テレビは、ライースィー大統領がイスラム教の聖典・コーランを手に掲げていたことを強調し、「イラン大統領は、国連総会の演説の場でコーランを掲げることで、聖コーランに対して行われた侮辱を非難した」と報じました。
同局はさらに、ライースィー大統領の言葉を引用しながら、「西側の覇権は、現代世界の現実とは折り合わない。アメリカの価値観を世界的にしようとした自由主義は、すでに時代遅れになっている」と続けました。
そして、「イラン大統領は、世界の経済的・政治的発展を呼びかけながら、一部の国が世界を暴動に煽っていると指摘した。また、地域における外国勢力駐留が問題を生み出しており、また、近隣諸国の安全が自国の安全保障の一部分であるという考えを示した」としました。
カタール衛星放送アルジャジーラは、「イラン大統領は、『我々は、自分たちに差し伸べられるあらゆる手を心から歓迎する』と述べた」と伝えました。
また、「同大統領は、占領者たるシオニスト政権イスラエルがテロ発生の主な元凶になっていると指摘し、聖地ベイトルモガッダス・エルサレムを首都とする法的なパレスチナ政府が樹立されるべきだと述べた」としました。