11月 22, 2023 18:30 Asia/Tokyo

イランのライースィー大統領は、BRICS経済新興国グループのオンライン首脳会議でパレスチナ・ガザ情勢に触れ、「ガザは西側諸国の道徳的退廃の象徴だ」と強調しました。

西アジアの緊張が高まる中、BRICSは21日火曜、南アフリカを今期議長国としてガザ情勢に関する特別会合を開催しました。

BRICSはブラジル、ロシア、インド、中国、南アフリカで発足した経済グループで、今年になってアルゼンチン、エジプト、エチオピア、イラン、サウジアラビア、アラブ首長国連邦の加盟が承認されました。

この日のオンライン会合に出席したイランのライースィー大統領は、ガザ情勢を西側諸国の道徳的退廃の象徴とした上で、「アメリカはあらゆる国際機関を、アイデンティティや特徴のない存在とせしめた」と述べました。

その上で、「イランBRICS加盟国に対して、安全保障の維持、正義の確立、世界における人種差別への対抗のために立ち上がり、シオニスト政権イスラエルやこれを支持する西側諸国に圧力をかけるべく、自らの政治・経済的能力を行使するよう求める」としました。

ライースィー大統領はまた、アメリカを筆頭とする西側諸国がイスラエルによる大量虐殺を支持していることを「何よりも醜悪」とし、「米英仏独は連日のようにイスラエルに武器を提供し、停戦に反対している。アメリカはまた、ガザへのあらゆる支援提供ルートを封鎖し、国連安保理を機能まひに陥らせている」と批判しました。

そして、「国連安保理が平和と安全の確立に向けた自らの役割を果たせず、停戦決議を採択できないでいる以上、BRICSが国連総会での停戦決議採択に向けて率先する必要がある」としました。

また、「イスラエルによる病院や医療施設への攻撃が続いていることは、テロ行為である。したがって、イスラエル政権はテロ政権であり、その軍はテロ組織であるとみなされるべきだ」とし、「イランは、一部の国が戦争犯罪で国際刑事裁判所にイスラエルを提訴したことを支持する。また、イスラエルだけではなくアメリカも子ども殺し及び人道に反する罪で裁かれるべきだ」と述べました。

ライースィー大統領は、「ガザの封鎖解除や恒常的な支援提供ルートの確立に向けて、BRICS加盟国が共同措置をとることが必要だ」とし、「西アジアの平和と安定に向けた最終解決策は、パレスチナ統一政府の樹立と、パレスチナ人全員に投票権のある民主主義の原則に基づく国民投票の実施である」としました。

 


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