パキスタンがイラン南東部をミサイル攻撃、非イラン人9名が死亡
1月 18, 2024 17:46 Asia/Tokyo
パキスタンが、同国と国境を接するイラン南東部スィースターン・バルーチェスターン州にある村をミサイル攻撃し、イラン国籍を持たない民間人9人が死亡しました。
スィースターン・バルーチェスターン州の州当局は、18日木曜未明に発生したこのミサイル攻撃で、イラン人ではない女性3人と子供4人の計9人が死亡していると発表しています。
イランは今回の出来事について、パキスタンの政府当局に早急の説明を求めています。
これをうけ、イラン外務省はテヘラン駐在のパキスタン臨時代理大使を呼び出しました。
こうした中、パキスタン外務省は18日、声明の中で、テロとの戦いにおける同国とイランの共同協力を強調しながら、「パキスタンは、イラン領内にあるパキスタン系テロリストの潜伏場所を標的にした」と表明しています。
同省はまた、パキスタンとしてイランの主権や領土保全を完全に尊重するとし、「我が国にとってイランは同胞関係にある国で、パキスタン国民は、イラン国民に深い情愛を抱き、多大な敬意を払っている。我々は常に、テロの脅威など共通の問題への対処に当たって協力と話し合いを強調してきており、共同での解決策の模索に向けた努力を継続していく」と表明しています。
現在、イランとパキスタンの国境地帯の情勢は落ち着いており、国境検問所は開放されています。
イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相も、スイス・ダボスで開催中の世界経済フォーラム年次総会において、「最近イランがパキスタンに対して行ったミサイル攻撃の目は、イラン人テロリストの殲滅であり、パキスタンの市民はミサイルや無人機の攻撃を受けていない」と語りました。