視点;ヴァガーリー解説員
諸外国の対イラン投資の増加
アメリカの横暴な制裁が激化しているにもかかわらず、諸外国からの対イラン投資が増加しています。
イラン経済・財政省の発表によりますと、同国では諸外国からの投資55億3100万ドルが承認されています。
イランは、地域でも恵まれた地理的位置、そして、鉱山、トランジット輸送、エネルギー、さまざまな魅力的市場をはじめとした巨大な経済・投資の大きな可能性を有していることにより、常に外国の投資家から注目されてきました。このような可能性に加え、投資に図られる便宜も、外国からのイラン投資誘致に重要な効果を与えています。このような流れの中で先日、イランの自由貿易地域に投資する人々向けの600の投資パッケージがまとめられました。これらの投資パッケージは、投資家の利便性を考えて用意されたものであり、同地域への投資を希望する外国人投資家は誰もがこれらのパッケージから1つを選択することができます。
イラン外国投資機構の統計によれば、同国ではこの2年間に401件・107億6500万ドル相当の外国投資案が承認されています。
経済問題専門家エスマーイール・バーゲリー氏はこの件について、「イランの多様な市場は、外国投資の誘致にとって地域で最も魅力にあふれた市場の一つである。近年は、政府が持つ潜在的能力に加えて、外国投資家にとっての広範囲な便宜が考慮されており、その1つに必要な許可の取得の簡易化が挙げられる。地理的に4方向へのつながりを持つイランは、輸出プラットフォームとして非常に適した条件を備えている」と説明しています。
さらに、万国博覧会をはじめとした国際的な場での投資機会のリサーチ、算出、紹介などにより、外国投資家にイランが持つ投資価値への理解を深めてもらう試みも行われてきました。 そこから、ロシア、中国、UAEアラブ首長国連邦といった国々からの投資だけでなく、トルコ、イラク、アフガニスタン、インドなどの国々に住む在外イラン人も、農業、サービス、建造物、水・電気・ガスの供給、運輸、通信、鉱業といったさまざまな分野に投資しています。
公式統計によれば、この2年間でイランへの外国投資が最も多かった分野は、外国からの投資プロジェクトが399件・計約38億ドル相当あった工業でした。そして、農業分野の62件・5億8000万ドル相当、サービスの48件・6億1700万ドル相当、石油部門の5件・48億ドル相当が、これに続きました。また、外国投資をこれまで以上に誘致すべく、より多くの便宜提供や投資機会の紹介などの努力が続けられています。