イラン人研究者らが、サンゴ礁保護を目的に人工海綿を開発
(last modified Mon, 01 Jul 2024 08:00:18 GMT )
7月 01, 2024 17:00 Asia/Tokyo
  • イラン人研究者らが、サンゴ礁保護を目的に人工海綿を開発
    イラン人研究者らが、サンゴ礁保護を目的に人工海綿を開発

イランのアミールキャビール工科大学の研究者グループが、生物から着想を得て、水生環境における汚染物質の沈殿・蓄積を防ぐための人工海綿装置を開発しました。これは、海洋浚渫コストの削減に加えて、サンゴ礁の維持にも役立つことが期待されています。

【ParsTodayイラン】西アジア地域のサンゴ礁面積は1万4000平方キロメートル以上に及びます。アミールキャビール工科大学のマアスーメ・ハーシェムプール研究員によると、西アジア地域にあるサンゴ礁の65%が破壊の危機に瀕しており、そのうち20%以上は危機的な状況に直面しているということです。

また、サンゴ礁の生存を脅かす原因として、海岸脇での集落開発、建設工事の増加とそれに伴う廃棄物の蓄積、下水の海洋排出、川を通じての沈殿物の海洋放出、ガス・石油資源の採掘、石油タンカーによる汚染、漁業の増加、地球の温度の上昇、その結果としての海洋の温度上昇、水に溶けている二酸化炭素の濃度の上昇などがあります。

今回、ハーシェムプール氏率いるチームは、管状スポンジの性能と海洋環境における流体力学および堆積物移動への影響のシミュレーションをプロジェクトとして実施しました。その結果、自然界の生物から着想を得た人工海綿装置がさまざまな海洋環境で優れた性能を発揮することが分かったということです。

ハーシェムプール氏はまた、「現在、多くの国がサンゴ礁の絶滅、港湾へのアクセス経路の消滅に苦しんでいる。そうした国のうち最も重要な国はオーストラリアと中国である。このため、国内外の貿易をターゲットにすることでこの構想を活用できる」と語りました。

 

 


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