9月 03, 2024 16:27 Asia/Tokyo
  • 映画「Kebrit」の一場面
    映画「Kebrit」の一場面

イランで、1960年代に反イラン・テロ組織MKO(ムジャーヘディーネ・ハルグ)による子どもを含めたイラン人殺害をテーマとする短編映画「Kebrit(ケブリート)」が公開されました。

【ParsTodayイラン】短編映画「Kebrit」は、1981年に当時の大統領と首相が暗殺されたことから「対テロ闘争の日」となったイラン暦シャフリーヴァル月8日にあわせて公開されました。

モハンマド・グーダルズィー氏がプロデュース、ホセイン・ジャムシーディー氏が脚本・監督を担当したこの映画は、イラン国内のスーラ映画クラブで製作されました。

MKOは、これまでにイランの国会議員、政府・軍の高官、無辜の一般市民や外国人など1万7000人以上の殺害に関与してきたテロ組織です。

同組織はイランで1979年にイスラム革命が勝利した後、イスラム体制の主要な敵のひとつとなり、多くのテロ活動を行いました。そして、イラン政府がこのような活動への対処を開始したことを受けてフランス・パリやイラクに逃がれた後は、外国の革命敵対勢力、中でもイラクの独裁者サッダームと協力するようになりました。

MKOはさらに、米軍がイラクに侵攻しサッダーム政権が崩壊した後には、アメリカの支援を受けながらしばらくの間、米軍基地キャンプ・リバティ内に拠点を置いていました。その後、アメリカ、イギリス、フランスで強力なロビー活動を行い、西側からの約束を取り付けた上でアルバニアに拠点を移し、対イラン・プロパガンダを中心とした活動を継続する態勢を整えることに成功しました。

MKOの主な指導者らは、アルバニアではなくフランス・パリに居住しています。そしてフランス政府は、彼らが数千人のイラン国民の殺害に関与した信頼に足る証拠があるにもかかわらず、長年にわたり彼らへ直接的支援を行っています。

 

MKOの軍隊に所属する女性たち


イギリスは2001年、MKOをテロ組織リストに加え、ロンドンでの同組織の活動を禁止しました。またEUも、MKOを同様のリストに加えました。

しかしMKOは、シオニスト政権イスラエルと協力して、国際機関やアメリカ議会でロビー活動を行い、このようなリストから除外されるための下地を整えました。そしてMKOは2007年、欧州評議会の一機関である欧州人権裁判所からテロ組織リストからの除外の判断を獲得し、2009年には、ベルギー・ブリュッセルで行われたEU27カ国の外相会合において、テロと闘うというEUの主張と矛盾するかたちでMKOのテロ組織リストからの削除が決定されました。

しかし驚くべきことに、MKOが自国社会にとってどれほど危険かを知っているこれらの国々は一方で、MKOのメンバーに対して、自国内での自由な移動を厳しく制限したり、時には禁止する措置も取っています。

 

好戦的な米政治家、ボルトン元大統領補佐官と笑顔で挨拶を交わすマルヤム・ラジャヴィーMKO代表


総括すると、アメリカと西側諸国によるMKOへのこのような対応からは、彼らが自身の政治的・反安全保障的な目的のためにMKOを利用し、イランに圧力をかけようと目論んでいることが分かるのです。

 

 


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