スコットランドで発見されたバイキングの宝物、古代イラン製容器と確認
9月 07, 2024 15:40 Asia/Tokyo
英スコットランド南部で2014年に発見されたバイキングの宝物にイラン製の容器が含まれていることが、10年の時を経て明らかになりました。
パールストゥデイが英ガーディアン紙を引用して伝えたところによりますと、このバイキングの宝物は、5kgを超える銀や金などが含まれており、今世紀で最も重要な考古学的発見のひとつとされていました。その中にあった銀製の蓋付き容器は、発見時には当時の布でくるまれており、表面がX線画像でしか確認できませんでしたが、その後の専門家の調査で、これがもともとイランで作られたものであり、1000年あまり前にはるか彼方のスコットランドに渡っていたことが分かりました。
この容器は、くるんでいた布の一部が取り除かれレーザークリーニングされた後、その表面に王冠、火の灯った祭壇、ヒョウ、トラなどの意匠が描かれているのが確認できましたが、このような意匠は通常西欧では用いられないことから、サーサーン朝で信仰されていたゾロアスター教に関連するものだと結論付けられました。
サーサーン朝は、イランが西暦632年にイスラム教徒に征服される直前まで同地を治めていた王朝でした。