トルコのシリア関与に対するイラン外務省の姿勢
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イラン外務省のバガーイー報道官
イラン外務省のバガーイー報道官は「他の地域諸国が語るのとは裏腹に、イランはシリアの特定の個人・政党を支持したことはない」と述べました。
【ParsTodayイラン】バガーイー報道官は17日の記者会見で、シリア情勢におけるトルコの関与について問われた際、以下のように回答しました。
シリア情勢については、どの国もそれぞれの見方を持っているだろう。明らかなのは、ドーハ会議であれば、アスタナ会議であれ、それにアラブ5カ国を加えた5+3カ国会議であれ、シリア政府と各武装勢力間の戦闘終結の必要性が議題に置かれ、実際に声明が出されてきたことだ。そして、会議の出席国はシリアにおけるテロの拡大・権力の空白化の阻止、そしてシリアの領土保全を共通の懸案として認識していた。
残念ながらこの何日かで、シリアの領土保全はイスラエルによって著しく危機にさらされている。ゴラン高原を越えてシリア本土の一部が占領されるのはこの50年で初めてのことだ。(1974年のシリア・イスラエル間の兵力引き離しを定めた)国連安保理決議350はイスラエルにより一方的に破棄され、シリアの安定・安全と領土保全を懸念してきた我々イランとその他の国の懸念を裏付けるものになっている。ドーハ会議の出席国はそうした懸念を共有してきたからこそ、シリアでそれが起きることを阻止しようと努力してきた。
総論を言えば、イランのシリアにおける存在は原則的なもので、その撤退も責任を伴うものだった。我々は領土や覇権の拡大、あるいはかつてのペルシア帝国復活を目論んでシリアに駐在していたのではない。我々にとって重要だったのは、テロや過激派の脅威からシリア国民の安全を確保することであり、シリアの合法政権からの要請に基づいて駐在していた。
我々の駐在は助言のためのものだ。我々はシリアの特定の個人・政党を支持したことはない。最後の瞬間まで我々にとって重要だったのは、地域の重要国であるシリアの安全保障と領土保全を支援することだった。なぜなら各国の安定があってこそ西アジア地域の安定が成り立つからだ。