「昨日はアフリカで犯罪、今日はイスラエルを支援」 イラン外務省報道官がマクロン氏の反イラン発言に反発
(last modified Wed, 08 Jan 2025 13:34:55 GMT )
1月 08, 2025 22:34 Asia/Tokyo
  • イラン外務省のバガーイー報道官
    イラン外務省のバガーイー報道官

イラン外務省のバガーイー報道官は、マクロン仏大統領の反イラン的な発言について「これらの主張は事実無根で矛盾をはらむはぐらかしだ」と述べました。

【ParsTodayイラン】マクロン仏大統領は最近、外国駐在の自国大使らに向けた演説の中で、イランが核開発を進展させ、ウクライナ戦争でロシアを支援しているなどと主張し、「イランは欧米諸国にとって西アジアにおける戦略・安全保障上の主要課題である」と述べました。

これに対し、イラン外務省のバガーイー報道官は「マクロン氏は、首相が国際刑事裁判所から国際指名手配されているイスラエルを非難せず、常に平和と国際法の原則の尊重を説いている別の国に非難の矛先を向けている」と反論しました。

バガーイー氏はその上で、「地域の平和と安定に対する差し迫った真の脅威は、シオニストが牛耳る占領政権イスラエルであり、この政権は米国および仏を含む一部の欧州諸国の包括的な支援を受けてパレスチナでの占領と虐殺に手を染め続けるとともに、他の国々でも常にその侵略や拡張主義を拡大している」としました。

そして、イランの核開発計画に関するマクロン大統領の主張を否定し、「我が国の平和的核活動は国際法の枠内であり、IAEA・国際原子力機関の厳格かつ継続的な監視下に置かれている。自らJCPOA(通称:対イラン核合意)に基づく義務の履行を怠り、その一方でイスラエルによる核兵器の保有と大量虐殺に大きく関与してきた国の政府による、事実に反する一連の発言は、明らかに欺瞞的ではぐらかしでしかない」と非難しました。

また、ウクライナ戦争については、平和的解決が必須だとするイランの不変かつ原則的な立場を改めて示すとともに、イランがこの戦争に介入しているという度重なる疑惑を否定し、「このような無責任な発言は事実の歪曲であり、世界における主要な危機扇動勢力が破壊的に機能している現実の隠ぺい工作に他ならない」と述べました。

そして、イランとアフリカ諸国の交流に関するマクロン大統領の懸念表明についても、「アフリカでの暴力的な植民地主義政策の歴史を持つ国々が、そうした意識のままアフリカの独立国や他の諸国民に講釈を垂れる資格はない」とし、「イランとアフリカ諸国の関係は、アフリカ各国の国家主権と政治的独立の相互尊重と順守に基づいており、また相互の利益実現を謳う国連憲章に基づいた、アフリカ各国の友好関係と政府間協力に関する国際法の原則に基づいている」と述べました。

バガーイー報道官は最後にフランスに対し、西アジア地域の平和と安定に向けた非建設的なアプローチを見直すよう求めました。

 


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