イランの3つの村がUNWTOに登録;世界に対するイランの文化メッセージ
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イラン伝統工芸・文化遺産・観光省のサーレヒーアミー大臣
イランの3つの村がUNWTO国連世界観光機関のリストに登録されたことを受けて、同国のサーレヒーアミーリ伝統工芸・文化遺産・観光相が「この成果は国民思想の成長および、イランの文化とアイデンティティに基づいた発展の実現の兆候である」と語りました。
【ParsTodayイラン】サーレヒーアミーリー大臣は、UNWTOが定める「ベスト・ツーリズム・ビレッジ(世界の最も美しい観光村)」リストにイランの「南東部ケルマーン州シャフィーアーバード」、「南部ホルモズガーン州ゲシュム郡ソヘイリー」、及び「北部マーザンダラーン州キャンドルース」の3つの村が登録されたことを記念するメッセージで、「この出来事は、持続がイランのアイデンティティに根ざしていることを示す、世界に向けたイラン文化からの声明である」と強調しています。
また、この出来事を「イランの農村観光史における転換点」だとし、「文明の大変動と急速な世界規模での情勢変化の時代において、世界が意義の探究、持続可能性、そして自らの文化的ルーツへの回帰を求めている中、村落は、本物、バランス、そして賢明な暮らしの源として、再び世界の政策立案者の注目の的となっている」と述べました。
さらに「今回登録された3つの村落は、世界的な権威を誇るUNWTOのリストに1年で3つの村を登録することに成功した数少ない国の一つとしてのイランの地位を確立させた。この功績は、地域社会の能力、国民思想の発展、そしてイランの文化、アイデンティティ、生態系に基づいた開発の実現の証である」と語っています。
そして、UNWTOの評価指標に言及し、「世界遺産の評価査定は、文化資源や天然資源、経済・社会の持続可能性、環境保護、観光における革新性といった分野における50以上の指標に基づいている。その中で、今回選定されたの3つの村落はそれぞれ、わが国の文化的多様性と固有の能力を生き生きと描写している」とコメントしました。
加えて、今回登録されたイランの村々の特徴を説明し「マーザンダラーン州キャンドルースでは、薬用植物のブランドや地元の博物館を通して、先住民の知識と創造的発展が結びついており、これは農村における知識基盤型経済の一例である。ケルマーン州シャフィーアーバードでは、エコツーリズムにおける女性の役割、地下水路・カナートや手工芸品の復興が、文化遺産と社会的なエンパワーメントの結びつきを示す模範例となっている。また、ゲシュム郡ソヘイリーでは、漁民らが生計の基盤を環境保護の拠点に転じさせており、これはイラン国民が自然に対し責任を負っていることの象徴となっている」と述べています。
続けて、この成功を「国家の発展における文化の役割に対する深い信念」の結果であるとし、「6万以上の村々を擁するイランは、その文化的・社会的遺産の活用により持続可能な観光業の世界的な模範となり得る、人類文明の生きた宝庫である」としました。
最後に、サーレヒーアミーリー大臣は「この度わが国からの3つの村落がUNWTOに登録されたことは、イランからの文化的メッセージであるとともに、真の発展が文化の内部から生まれるものであって、外部から押し付けられるものではないという明確なメッセージを世界に向けて発信している。この道を歩み続けることで、イランの名は世界遺産リストだけでなく、人類の文化的記憶にこれまで以上に深く刻まれることになるだろう」と結びました。