イラン最高指導者が米大統領の脅迫に反応;「艦艇よりも危険なのは、それを海底に沈める武器」
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イラン・イスラム革命最高指導者のアリー・ハーメネイー師
イラン・イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は17日、昨年6月の12日間戦争におけるイラン国民の勝利、今年1月の重大かつ深刻な暴動の鎮圧、先月12日と今月11日の2度の行進における国民の大々的な参加を、「親愛なるイラン国民の権威と活力の証だ」としました。また、「備え、警戒、そして国民の団結」の維持と強化を強調し、「敵と繋がりのある指導者や腐敗した勢力を除き、暴動の殉教者と犠牲者全員、つまり『社会の安全と平和を守る勢力』『罪のない通行人』そして『単純さと怒りから扇動に加わり騙された人々』さえも、我々は同胞だと思っている」と語ります。
【ParsTodayイラン】ハーメネイー師は17日、イラン北西部・東アーザルバーイジャーン州の中心都市タブリーズの熱狂的な市民ら数千人を前に、イラン暦の今年を「異例の激動の一年だった」としました。また、対イラン攻撃に関するアメリカ当局者やメディアの不要な干渉と不遜な脅迫に触れ、「彼ら自身も、こうした言動に耐えられないこと、そして『世界最強の軍隊を自称する軍隊』が、その場から立ち上がれないほどの強烈な打撃を受けるかもしれないことを百も承知だ。一方で、脅威に対抗する責任のある機関は万全の準備を整えており、国民は自信を持って平穏に労働し生活を送るべきだ」と述べました。
ハーメネイー師は、1978年2月18日のタブリーズ市民の決定的な蜂起の記念日目前に行われたこの集会において、「タイミング、時宜を得た行動、そして自己献身」こそが蜂起の特徴の一つであるとしました。そして、各地区の広場に集まったアーザルバーイジャーン系の若い世代の喜びに満ちた姿に祝意を示し、「(1月と2月に)タブリーズ市民が2度も行進に参加したことは、タブリーズ市民がイラン国民の他の人々と同様に生き生きと活力に溢れていることを示しており、そのような国民は決して政治的駆け引きや敵の策略に惑わされることはない」としました。
さらに、今年を「イラン国民の偉大さ、意志、固い決意、その他の能力」を繰り返し顕示した年だとし、「イラン国民は力強さと不屈の精神を繰り返し示し、イランを栄誉ある愛すべき存在とせしめた。現在、海外を訪問中の政府関係者は、各国の政府関係者との会談でイランの特別な卓越性を感じている」と語りました。
また、先月の騒乱の性質と規模を「思考と分析力を持つ人々」の観点から説明する必要があると訴え、「当時起こったことは、怒れる若者や老人の一味による運動や騒乱ではなく、『仕組まれたクーデター』だったが、イラン国民の足元で粉砕された」と語りました。そして、この事実を説明する中で「米国とシオニスト政権イスラエルの諜報機関およびスパイ機関は、他国の諜報機関の協力を得て、はるか以前に悪漢や悪事の経歴を持つ者を募集し、海外で彼らに訓練、資金、武器を施し、わが国の軍や政府機関への破壊・攻撃を目的にイラン国内に彼らを送り込み、適切な機会に現場に投入できるようはからった。そして、その機会が去る1月中旬に訪れた」と述べました。
続けて、もう1つの手段として、扇動の指導者や実行犯が「経験の浅い単純な人々を感化させ、怒らせた」ことを挙げ、「訓練を受けた因子がそのような人物を事前に送り込み、彼ら自身も様々な武器と『暴力的で無謀な行動』の方針を持って現場に突入し、テロ組織ISISのように、奇妙な暴力で『放火、殺害、破壊した』」としました。
また「これらの行動の主な目的は体制の根幹を揺るがすことにある」とし、「もちろん、治安部隊、バスィージ、革命防衛隊、そして多数の人々が暴徒に立ち向かい、あらゆる口実が設けられ巨額の費用がかけられたにもかかわらず、『クーデター』は明らかに失敗し、国民が勝利を収めた」と語りました。
ハーメネイー師は先月と今月の2度にわたってイラン国民が体制支持デモに参加したことを「神の兆候」とし、「このようにして敵の悪意と陰謀に首尾よく打ち勝ったイラン国民は、この明らかな神の勝利を『準備、警戒、そして国民の団結』をもって維持する必要がある」と述べました。
そしてこのほかにも「アメリカの数多くの経済、政治、社会面での問題はアメリカ帝国の衰退と消滅の兆候である」とし、「アメリカが我々に対して抱える問題は、アメリカがイランを併合したがっているが、イラン国民とイラン・イスラム共和国がその目的の達成を阻止していることである」と述べました。
さらに、トランプ米大統領の脅迫的な発言を「イラン国民を支配したいという願望の表れだ」とし、「イラン国民はイスラム教とシーア派の教えをよく理解しており、いつ何をすべきかを知っている」としました。そして「ウマイヤ朝の暴君ヤズィードのような人間に忠誠を誓うことはない」というシーア派3代目イマーム・ホサインの歴史的名言に言及し、「イラン国民もまた、我が国のような文化、歴史、そして高い教育水準を持つ国が、アメリカを支配する腐敗した人々のような人間には忠誠を誓わないと述べている」と強調しました。
さらに「(米性犯罪者・故エプスタイン氏所有の)『悪名高い島』事件における驚くべき汚職の発覚は、西洋文明と自由民主主義の現実を反映している」とし、「西側諸国の指導者らのスキャンダルについて我々が耳にしてきたことの中に、件の島の問題が存在する。もっとも、これは彼らの腐敗の氷山の一角でしかない。この問題は当初こそ明らかではなかったのが後に明らかになったように、今後も芋づる式に明るみに出てくる事例は後を絶たないだろう」と語りました。
この他にも、アメリカの一連の行動や脅迫、すなわちイランに向けて軍艦を派遣することに関しても「もちろん、軍艦派遣は危険な装置だが、それよりももっと危険なのは艦艇を海底に沈没させられる兵器だ」と述べています。そしてハーメネイー師は最後に「革命から47年が経過したにもかかわらず、イスラム共和国たるイランを滅亡させられていない」とトランプ米国大統領が認めたことについて「これは良い自白だ。もっとも、私はあなた方に対し、今後もそうすることはできないだろうと告げる。それは、現在のイランのイスラム体制が国民から切り離された政府ではなく、この47年間にわたりその発展のために努力、奮闘、苦労し、生き生きとした、揺るぎない、そして力強い国民に支えられているからだ」としました。

