IAEAの機密情報漏洩に対するイランの抗議
イランの核関連の機密情報の漏洩に対するイランの正式な抗議が25日月曜、ウィーンのイラン代表部によってIAEA国際原子力機関に提示されます。
アミーンザーデ解説員
イラン原子力庁のキャマールヴァンディ報道官は、24日日曜、「数日前に、AP通信が、以前IAEAに提供されたイランの核計画、ウラン濃縮の長期的計画の一部情報を報道した」と語りました。また、「この問題においていくつかの点が重要性を帯びている。一つ目は、IAEAに提供されている各国の機密文書の管理の問題である」としました。キャマールヴァンディ報道官は、この問題を分析する中で、別の点も指摘しており、「一部の人々は核合意の過程で、欧米の政府が敗者であると考えており、このことを証明するために、核合意の実施から10年後、イランは能力を増し、15年目には事実上産業の高い能力に達するという証拠を手にしようとしている」と述べました。
実際、このことは起こりえないとはいえないでしょう。なぜなら、当初から、イランは長期的に核活動において産業レベルに達する予定で、それは核合意の枠組みにも含まれているからです。このため、この文書が明らかになることはイランにとって名誉であり、核合意がどのようなアプローチで追求されているのかが明らかになります。キャマールヴァンディ報道官は、「こうした中、この問題の詳細おいて、明らかにしてはならない情報がある。なぜなら機密情報や機密文書が公開されるとき、そのことが技術や安全面から得策ではなく、阻止されるべき機密文書も存在するからだ」と強調しました。
文書の機密保護は原則です。各国の機密情報は、国際機関において保護されるべきです。しかしながらこうした情報の漏洩は以前もIAEAにおいて見られ、機密情報が再度明らかにされないという保証はありません。
およそ1年前に核合意と同時にイランのサーレヒー原子力庁長官とIAEAの天野事務局長の共同声明の中で提示された合意では、IAEAのもとでの機密文書の保護の重要性が強調されています。いずれにせよ、IAEAは規約の点から、各国と署名する契約に基づき、機密情報を保護する義務があります。このためIAEAには、業務の枠組みとして守るべき責任があります。
現在懸念すべき問題は、機密、専門情報への専門家のアクセス方法であり、一部の専門家はこの問題とは関係がない可能性があります。そのため、この方法は見直される必要があるようです。イランはIAEAの加盟国として、IAEAの関係者に対して、機密情報の保護につとめることを期待しています。
そうでなければ、IAEAと加盟国の協力は常に疑いを伴うことになるでしょう。もしこの問題の再発防止に対策が講じられなければ、加盟国のIAEAへの信頼は大きく失墜するでしょう。このため、この問題におけるイランの追求は、IAEAや加盟国すべてのためになるのです。