最高指導者、「テロ組織は大国の干渉の結果」
(last modified Wed, 23 Nov 2016 08:30:42 GMT )
11月 23, 2016 17:30 Asia/Tokyo
  • 最高指導者、「テロ組織は大国の干渉の結果」

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、ISISといったテロ組織の創設は、一部の大国の干渉と押し付けの結果だとしました。

ハーメネイー師は、22日火曜夕方、スロベニアのパホル大統領とその随行使節団との会談で、地域の痛ましい出来事と、一部大国による国民への情勢不安、戦争の押し付けについて触れ、「イランは常に独立国家に対し、国民への圧力に対抗する上で積極的な役割を果たすよう呼びかけ、彼らに沈黙し、傍観しないよう求めている」と語りました。

さらに、「全ての国の責務は、戦火を沈めるために努力することであり、イランもまた、覇権主義のプロパガンダに対して、こうした目的を持って活動し、影響力を行使しているが、他国の内政に干渉はしない」と述べました。

また、アメリカの対ISIS連合は成功していないとし、この失敗の理由を明示する中で、二つの見解を提示しました。

ハーメネイー師は、「第一に、アメリカはISISを殲滅するための計画を有していない。インド植民地時代にカシミールを傷の中の骨のように維持し、その結果インドとパキスタンの二つの隣国を今日まで対立に直面させているイギリス同様、イラクやシリアでもISISの問題を未解決のまま残そうとしている」と語りました。

さらに、「第二に、アメリカはISISの問題を解決しようとしていない。様々な政策は彼らがこうしたことを行える状態にはない。とはいえ、どちらの見解の結果も、これまで同様であり、現在イラクと、とくにシリアは非常に困難な状態にある」としました。

ハーメネイー師は、難民に関する問題など、西アジア諸国の情勢不安の結果について触れ、「ヨーロッパ諸国が数万人の難民を受け入れることができていない中で、イランは何年も前から、およそ300万人のアフガニスタン人を受け入れ、彼らの学業や生活の状況を整え、移民に対して最高の人道的対応をとっている」としました。

また、サウジアラビによるイエメンへの1年8ヶ月に渡る爆撃と、インフラの破壊は、昨今の地域の痛ましい出来事の一つだとし、「独立政府はこうした出来事の解決に取り組むべきだ。なぜなら一国の国民が圧力下に置かれていることは、実際、全ての人類にとっての痛みであり苦しみだからだ」と述べました。

さらに、核合意における取り決めをイランは完全に履行しているとし、相手側の取り決め不履行を非難しました。