一日一冊、本の紹介(3)
11月 28, 2016 17:14 Asia/Tokyo
アブドルホセイン・ガーセムネジャードが記した「イランの敷物」という本は、3つの章の中で、敷物の特徴、その起源、そして最古のじゅうたんであるパジリクじゅうたんを紹介しています。
この本の作者は、時の経過と共に敷物の変化の足跡をたどり、その生産や発展における要素を調べています。
この本は、大学の研究報告であり、作者は一部の古い作品を再び調べながら、布や敷物の生産を考古学的な側面から研究しようとしています。作者はこの本の中で、イランの繊維産業、その後の敷物の歴史を取り上げ、考古学的な発見や資料から、かつて織物産業は女性のみが従事していたこと、敷物作りもほぼ、女性だけがおこなっていたという結論に達しています。
「シャフレスーフテ」というのは、イラン東部にある古代都市の廃墟で、およそ6000年前、ヒールマンド川の川沿いに建てられ、かつて世界で最も発展した都市だったとと言われています。「イランの敷物」には次のようにあります。「この町は敷物の発祥地であり、そのうちのひとつは紀元前3000年期にさかのぼり、その住民は柔らかい布を織っていて、機織り機を使っていたようだ。シャフレスーフテの織物の装飾は、染色された糸によって織られ、さまざまな技術が用いられていた」 この研究では、“ござ”がイランの最初の敷物として紹介され、その最古のものには、男性の姿が描かれています。このござは、白い地に黒い色で座った男性の姿が描かれており、男性は両手で正面を指し示しています。
「イランの敷物」という本は、全部で145ページあり、多くの写真が掲載されています。
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