イラン最高指導者、「英は常に、西アジアにとっての脅威、腐敗、邪悪の元凶」
(last modified Sat, 17 Dec 2016 11:20:54 GMT )
12月 17, 2016 20:20 Asia/Tokyo
  • イラン最高指導者、「英は常に、西アジアにとっての脅威、腐敗、邪悪の元凶」

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、「イギリスは常に、西アジアにとっての脅威や腐敗、邪悪の元凶であり続けてきた」と語りました。

ハーメネイー師は17日土曜、テヘランでイスラム団結国際会議のゲストや、イラン駐在のイスラム諸国の大使、様々な階層の人々と会談し、「現在、地域では団結への意欲と分裂への欲望という、2つの相反する精神が対立し合っている」と述べています。

また、「このような緊迫した状況においては、コーランや預言者ムハンマドの神々しい教えをより所とすることこそ、団結を促す薬として、イスラム世界の苦難の最終的な解決策となる」としました。

さらに、「過去200年間におけるイギリスの政治や行動は、地域の諸国民にとって邪悪の根源である」とし、「最近、イギリスはこの上ない破ずべき行動に走り、抑圧された愛しきイランを地域にとっての脅威だとした。だが、実際はこのような疑惑に反し、脅威や腐敗、危険や悪の元凶となっているのは、そのイギリスであることは、万人が知るとおりである」と語っています。

ハーメネイー師はまた、イスラム教徒の弱体化と分裂をもくろむための、覇権主義者や植民地主義者による日々増加する工作に触れ、「現代のイスラム世界は、数多くの苦難に瀕しているが、イスラムの数多くの共通性の元での思想や宗派的な対立を克服し、協働することこそ、こうした問題を解決する道である」と述べました。

ハーメネイー師は、イスラム諸国の政府や国民が団結すれば、アメリカやシオニストはイスラム教徒に要求を押し付けることはできなくなり、パレスチナを忘れさせようとする陰謀は失敗するだろう」としています。

また、東南アジアのミャンマーから西アフリカのナイジェリアに至る地域でのイスラム教徒への攻撃や虐殺、そして西アジアの広い地域におけるイスラム教徒同士の対立は、彼らの分裂を狙った覇権主義者の陰謀の結果だとし、「このような事態において、イギリスのシーア派とアメリカのスンニー派という両刃の剣が、対立や騒乱、戦火を引き起こしている」と語りました。

ハーメネイー師はさらに、団結こそがイスラム世界の必要とする最も重要な準備態勢だとし、「シーア派であれスンニー派であれ、イスラムの全ての宗派は対立の発生を回避し、預言者ムハンマド、聖典コーラン、カアバ神殿を団結の中軸にすえるべきだ」と述べています。

ハーメネイー師の演説の前に、イランのローハーニー大統領は、預言者ムハンマドの生誕日を、道徳的な全ての美徳や真理へと、国民をいざなう日としました。

また、地域の現状について、預言者ムハンマドの名を語りイスラムのイメージをテロや暴力により汚す一部の集団や勢力の存在を指摘し、「イランは常に地域の抑圧された国民とともに、テロに対抗してきており、また今後もそうあり続けるだろう」と語っています。

この会談の終わりに、イスラム団結会議に参加した大勢のゲストが、ハーメネイー師と会談しています。

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