サウジ・メッカ巡礼者圧死事件の犠牲者の遺族らが、国際事実調査委員会の結成を要求

２０１５年９月に、サウジアラビア・メッカ近郊のメナーで発生した巡礼者圧死事件の犠牲者の遺族らが、国連人権委員会に書簡を送付し、この事件の発生原因の究明を目的とした国際的な事実調査委員会の結成を要請しました。

イスラム教の犠牲祭の日に当たる２０１５年９月２４日、サウジアラビアの聖地メッカ近郊のメナーにおいて、イラン人巡礼者４６４人を含む世界各国からの巡礼者数千人が、サウジアラビア当局の管理不行き届きにより将棋倒しとなって殉教しました。

サウジアラビアは２０１６年にも、空虚な理由により、イランをはじめとする一部の国の巡礼者がメッカ巡礼の儀式を円滑に挙行するのを妨害しました。

この事件のイラン人犠牲者の１人である故ミールモルタザヴィー氏の妻、ハディージェ未亡人は７日土曜、イルナー通信の取材に対し、「メナーでの殉教者の遺族は、国連人権委員会に書簡を送り、事実調査委員会の結成と、事件現場に設置されていたカメラのフィルムの入手、そしてこの事件の多角的な捜査を求めている」と語っています。

イラン北東部ホラーサーン・ラザヴィー州のメナー事件の殉教者遺族の代表を務めるハディージェ未亡人はまた、「国際法に照らして、入国査証によりある国に入国した入国者の命の安全を確保するのは、査証を発給した受入国の責任であり、サウジアラビア政府はこの事件の責任をとり、賠償金の支払いにより、前代未聞のこの大惨事に対する自らの最低限の責任を果たすべきだ」と述べました。

さらに、「現在、事実調査委員会の結成と署名集めに向けた、世界規模での努力がなされており、この事件の犠牲者の遺族の多くは、特にホラーザーン・ラザヴィー州をはじめとして、この事件を追及している」としています。