ヴェラーヤティ氏、「トランプ氏の脅迫はイランの防衛力拡大を停止せず」
イランイスラム革命最高指導者の国際担当顧問、ヴェラーヤティ氏が、「アメリカ大統領の脅迫はイランの防衛力の拡大を停止することにはならない」と述べています。
イルナー通信によりますと、ヴェラーヤティ氏は、フランスの新聞ルモンドとフランス24のインタビューで、「イランはアメリカの新政府の制裁や脅迫を重視していない」と強調しました。
ヴェラーヤティ氏は、イランは誰にも防衛力の強化に関して許可を取らないとし、「トランプ大統領はアメリカの歴代大統領の反イラン政策を継続している」としました。
また、トランプ氏と他の大統領は、イランへの敵意の表し方に違いがあるだけだとし、「イランの人々は偉大な歴史と文明を有しており、圧力に抵抗する用意がある」としました。
さらに、アメリカの対イラン追加制裁について触れ、「アメリカの議会はイランに制裁を行使する以外に何もしていないが、彼らの敵対行動の影響がイランの人々に及ぶことはないことを知るべきだ」と述べました。
また、核合意を破棄すれば、西側への損失となるだろうと強調し、「アメリカを除く『6カ国』は、核合意の妨害に反対しており、国連安保理でのその再検討を受け入れることはないだろう」と述べました。
ヴェラーヤティ氏はさらに、「イランは相互尊重に基づき、世界のすべての国と関係を持つ用意がある」とし、フランスの経済使節団の最近のイラン訪問に触れ、「イランと他国の関係拡大を阻止しようとするトランプ氏の努力は失敗する」と述べました。
またイランのミサイル実験に関する質問に対して、「イランのミサイルは完全に防衛目的であり、防衛力の強化に基づいている」と述べました。
さらに、ミサイル実験は通常のものであり、フランスもそれを行っているとし、「トランプ氏の脅迫はイランの防衛力を増強するための努力を停止させることにはならない」としました。
ヴェラーヤティ氏は、「イランは核兵器を入手するまでNPT核兵器不拡散条約に署名していなかったフランスなどの国とは異なり、核兵器の獲得を求めていない。なぜなら最高指導者の教令により、この種の兵器の使用は禁じられているからだ」と述べました。
また、「イランはNPTの加盟国であり、核の平和利用はイランの権利だ」とし、「イランは核の平和利用において全く躊躇していないばかりか、確固とした決意を持っている」と語りました。
さらにシリアとイラクでのイランの立場について、「イランのこれらの国への支持は、戦略的なものだ」としました。
ヴェラーヤティ氏は、イランとサウジアラビアの地域問題に関する対立について、「イランはサウジをはじめ、他国との緊張を望んでいない。なぜならこの2カ国は多くの共通の利益を有しているからだ」と述べました。