最高指導者のパレスチナ問題に関する見解
(last modified Wed, 22 Feb 2017 08:27:26 GMT )
2月 22, 2017 17:27 Asia/Tokyo
  • 最高指導者のパレスチナ問題に関する見解

パレスチナのインティファーダを支援する国際会議が、21日火曜朝、イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師の演説によって開幕しました。

ハーメネイー師はこの中で、パレスチナ問題における根本的かつ戦略的な問題について語りました。

 

ハーメネイー師は、地域に押し付けられた内戦や陰謀の目的は、聖地の解放という理念への支援を薄れさせることにあるとし、次のように語りました。

 

「シオニスト政権イスラエルを地域に誕生させ、長期に渡る衝突を押し付けることで、地域の発展や安定を妨げようとする人々が今、陰謀の裏に存在する」

 

ハーメネイー師は、地域の衝突は、人々の力を無意味な衝突で浪費させ、シオニストの強奪政権に力を増すための機会を与えてしまうとし、このように語りました。

 

「イスラム共同体の賢明な人々や善を望む人々が、この対立を懸命に解決しようとする姿が見られているが、残念ながら、敵の複雑な陰謀が、一部の政府の怠慢を利用し、各国の国民に内戦を押し付け、彼らを互いに争わせ、イスラム共同体の善を求める人々の努力を無意味なものにしている」

 

パレスチナ問題は、明らかに、イスラム共同体の共通の問題の中でも、最も重要な問題であり、それにはいくつかの理由があります。まず、一国の強奪とその国の人々を祖国から追い出すことは、いかなる国際法や国際憲章によっても見過ごせない問題であり、それを歴史の中に葬ることはできません。第二の理由は、パレスチナ人に対する歴史的な圧制や人道に反する悲劇の深さです。第三の理由は、イスラム教徒の最初の礼拝の方向であるキブラの破壊と消滅に向けた努力のためです。

シオニスト政権は、イスラム世界の最も重要な場所であるパレスチナの土地を占領し、そこをイスラムやイスラム教徒に対抗するための覇権主義政府の政治、安全保障、軍事の拠点にしています。イスラエルは、地域や世界の脅威と情勢不安の発祥地、テロの源となっている事実を、パレスチナ問題に注目する必要性の別の根拠と見なすことができます。

シオニストは、イギリスなどの植民地主義者の協力により、アメリカの資金や武器の支援を受け、パレスチナの土地を強奪することで、世界における影響力を拡大するための拠点になっています。明らかに、数百万人のパレスチナ難民の終わることのない苦痛、イスラム世界からイスラム的、歴史的なアイデンティティの重要な部分を消滅させるための努力は、シオニスト政権が存続する限り、この政権による被害や損害が深まり、拡大するという事実を思い起こさせます。

パレスチナ人は、類まれなる運動により、抵抗と献身を示してきました。この重要な時期に、パレスチナ問題と聖地の抵抗運動は、イスラム共同体の運命を決定する上での幕開けと見なされます。そしてそれを支援することは、統一の取れた力強い発展したイスラム共同体の創設と、パレスチナ人に対する歴史的な圧制と占領の時代の終わりにつながります。

 

ハーメネイー師が演説の中で強調したように、パレスチナのインティファーダを支援する国際会議の成果のひとつは、真理や公正を求める戦いとパレスチナ人への支援という気高い目標を実現するために、共に考える空間を作り出し、世界の自由を求める人々やイスラム世界の第一の問題であるパレスチナ問題が提起されたことです。そして、パレスチナ人への政治的な支援の重要性を忘れてはなりません。なぜならこの問題は、今日の世界において特別な重要性を有しており、イスラム教徒や自由を求める人々は、ひとつの目標、つまりパレスチナとその解放に向けた努力に向けて一堂に会することができるのです。