イラン国会関係者、「核合意は政治的制裁をも停止」
(last modified Wed, 09 Mar 2016 09:17:30 GMT )
3月 09, 2016 18:17 Asia/Tokyo
  • イラン国会関係者、「核合意は政治的制裁をも停止」

イラン国会国家安全保障・外交政策委員会のブルージェルディ委員長が、日本の首相の38年ぶりのイラン訪問について触れ、「核合意は過去数年間の政治的制裁を停止した。安倍首相のイラン訪問によって、国の経済に大きな影響が及ぶことを期待している」と強調しました。

ブルージェルディ委員長は、国民の家通信の記者のインタビューで、安倍首相のイラン訪問について触れ、「日本はアジアと世界の中で、経済分野で成功した国のひとつだ。この国は1979年のイスラム革命後、イランと良好な関係を維持し続けてきたが、外交政策は保守的だ」と語りました。

日本の政策の合理的変化

ブルージェルディ委員長は、「日本とアメリカの関係、アメリカの影響を受けていることが、日本の保守的な行動の主な要因だ。このためこの段階での安倍首相のイラン訪問は、この国の政策の合理的な変化を物語っている」としました。

さらに、「日本の政策の変化は、核合意の影響だ」とし、「この訪問は核合意から生じた政治的雰囲気の中で行われるものだ。こうした中、西側諸国の首脳はイランへの参入と協力に関心を示しており、イランの関係者を自国に招待している」と語りました。

対イラン政治制裁は失敗

ブルージェルディ委員長は、「過去の政治的な制裁は、核合意によって破られた」と強調し、「核合意は、外交政策の中心のひとつである世界やアジアとのイランの政策にプラスの影響を及ぼしていると強調すべきだろう」と述べました。

イランにおける日本の経済的影響

ブルージェルディ委員長は、小型の原子炉の建設に関する日本の核協力に関して、「核合意に基づき、核問題において一切制限は存在せず、我々は世界各国とすべての分野で協力を行うことができる」と述べました。

日本経済新聞は、「日本はイラン当局に、8月末に行われるケニア訪問に合わせてイランを短期間訪問することを伝えた」と報じました。

欧米の対イラン制裁解除後、安倍首相は日本とイランの経済関係の強化に向けた措置を講じようとしています。日本の首相のイラン訪問は、38年ぶりとなります。最後にイランを訪問したのは1978年9月の福田首相です。