1月 06, 2018 20:19 Asia/Tokyo
  • ヘイリー国連大使、イランのホシュルー国連大使
    ヘイリー国連大使、イランのホシュルー国連大使

国連安保理にイランの最近の暴動に関して、特定の立場を取らせようとしたアメリカの努力は、アメリカの新たな孤立化につながりました。

安保理の理事国のほぼすべてが、アメリカの要請を却下し、イランにおける最近の暴動に立場を取る上での国連安保理の資格を否定しました。
ヘイリー国連大使とロシアのネベンジャ国連大使

 

これらの国は、ほぼ同じような形で表明し、イランの最近の暴動は、国際的な平和と安全を危機に陥れず、このため、国連安保理はこの問題に対応する資格を持たないとしました。

ロシアのネベンジャ国連大使

 

ロシアのネベンジャ国連大使も、イランの内政干渉におけるアメリカの行動を恥知らずだとして、「アメリカのヘイリー国連大使の論理によれば、アメリカの警察がファーガソンの抗議者を襲撃した後、あるいは、ウォールストリート選挙運動の支持者に暴力的な対応を取った後、国連安保理は同じような会合を開催しなければならなかった」としました。

トランプ大統領

 

アメリカ政府は、政治的に最高のレベルで、つまりトランプ大統領個人によって、この1週間近く、犯罪的な形で暴動を起こし、個人や公共の財産を破壊したイランの暴動を支持しています。トランプ大統領はツイッターで繰り返し、抗議者はアメリカの全面的な支持を受けているとして、「世界はイランでおきていることを監視している」と主張しました。

こうした中、国連安保理会合の中で起きた出来事は、世界各国は、アメリカと、その西アジアの同盟者による、イランに対する内政干渉に賛同していないということを示しました。第1に、アメリカとヨーロッパ諸国の見解の対立があらわになっています。アメリカの外交問題評議会のリチャード・ハース会長は、次のように述べています。

「イランに関して、アメリカとヨーロッパの間に懸念すべき溝が生まれている。トランプ政権はイランの新たな情勢変化が続くまで、核問題を後の優先事項にし、核合意の再協議に関する行動は何であっても慎むべきだ」

リチャード・ハース会長

 

この見解の対立は、ヨーロッパがアメリカに反して、イランとの核合意の実施を継続し、イランとの協力の継続を強調したときから、より顕著になっています。一方で、トランプ政権は、最近のイランでの出来事を口実に、核合意を消滅させ、イランにおける政治的、軍事的干渉の下地を整えようとしています。こうした中で、トランプ大統領が、ベイトルモガッダスをシオニスト政権の首都に認定すると表明したことが、国際社会の断固とした反発を受けたように、イランに関しても、アメリカは新たな敗北を喫しました。

イランのザリーフ外相は、ツイッターで次のように記しています。

「国連安保理は、その業務を奪おうとするアメリカの明らかな行動にノーを突きつけた。これは、トランプ政権の国際政治上の大きな誤りだった」

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