ドキュメンタリー・イラン(3);南東部チャーバハール沿岸地域
今回は、南東部スィースターン・バルーチェスターン州の沿岸地域チャーバハール港湾の自然、すなわちここに生息するヌマワニとインドボダイジュの樹木、そしてゴラフシャーン山をご紹介してまいりましょう。
ヌマワニの生態
ガンドと呼ばれるヌマワニは、イランとパキスタンで唯一の在来種のワニとされ、その生息地はイラン南東部スィースターン・バルーチェスターン州チャーバハール地域の池となっています。
ガンドは、口の先が短く平たいで、上あごには19本、下あごには15本の歯が生えています。
また、足は非常に短く、動作がゆっくりしていますが、尾は非常に強く、この尾で一瞬殴打されただけで、大型の動物の体の骨が砕けます。さらに、あごが非常に強く硬い物質を噛み砕くことができます。
さらに、ガンドは完全な社会的動物であり、地元民によく懐いており、一部の人々の間では神聖な動物とされていますが、これはこのワニが生息する地域には必ず水が存在することによるものです。
インドボダイジュについて
チャーバハール沿岸地域のもう1つの魅力は、インドボダイジュの樹木が生息していることです。インドボダイジュは、イランでは南東部の沿岸地域に集中しています。
この樹木は、非常に美しく丈夫で、イランではスィースターン・バルーチェスターン州のほか、南西部フーゼスターン州、ペルシャ湾に浮かぶ島々などの熱帯地域によく見られます。この樹木の表面には、白色の樹液が流れており、食用となるオレンジ色の果実をつけます。
インドボダイジュの葉は幅広い楕円形をしており、この葉がたくさんついた枝が下のほうに垂れています。また、砂地の間に根を伸ばすことができるため、地元民はこの樹木の根を切断して傘の形を作ります。
ゴラフシャーン山系
チャーバハール地域独自の絶景の1つとして、広大な荒野に広がるゴラフシャーン山系を挙げることができます。この地域には、3つの山があり、そのうちの1つは活火山で、残りの2つは死火山です。この地域に灰色の山が生じた理由として、この地域がインド洋に近いことや地殻の形態が特殊であることが指摘されています。
地元民の話では、この山の泥土には毒物や毒ガスを一切含んでおらず、医学的な効能があり、脊椎の痛みなどの症状に効くといわれています。
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