イラン最高指導者顧問から見るアメリカの政策
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イランのヴェラーヤティ最高指導者国際担当顧問
イランのヴェラーヤティ最高指導者国際担当顧問が、最近ロシアのモスクワで行われた同国のプーチン大統領との会談を建設的なものだったとしました。
ヴェラーヤティ顧問は13日金曜、テレビのインタビューで、この会談では、イランとロシアの地域協力が承認されたとしました。
地域協力に関するヴェラーヤティ顧問の指摘は、イランとロシアの関係が重要な時期にあることを示しています。この協力はシリアのテロ組織ISISとの戦いの中で、重要な段階に達し、地域に安定を取り戻すための責務を示すことができました。
ヴェラーヤティ顧問は13日、モスクワのヴァルダイ国際討論センターの演説で、これに関する重要なポイントを示しました。
また、シリアにおけるイランとロシアの駐留は続くと強調し、「イランとロシアがシリアから撤退すれば、再びテロリストがシリアを占領する。この駐留は、テロリストが新たに活動を行うことができないのを保証するものだ」と述べました。

プーチン大統領は、昨年11月、イランのローハーニー大統領とテヘランで会談する中で、イランはロシアの戦略的なパートナーだと強調し、次のように語りました。
「両国は2国間の関係と協力の拡大の中で、大きな利益を共有している」
イランとロシアの関係は、現在、戦略的な問題において影響力のあるものだということを示しています。この協力における最も重要な側面とは、特に地域における西側の軍事介入に対抗する中での、軍事的、安全保障的な脅威をめぐる、共通の利益を中心とした長期的な関係の構築です。
ヴェラーヤティ顧問は、これについて、次のように語っています。
「シリアとイラクにおけるイランの軍事顧問団は、これらの政府の要請により、合法的な形で駐留しており、イランはアメリカやシオニスト政権イスラエルの脅迫により、シリアを見捨てることはない」
イランは地域諸国の分割に反対し、対立の解消に向けて、外交的な手段を強調しています。イランの立場は、建設的な調整により、テロなどの共通の脅威に対抗することができる、というものです。
アメリカの雑誌ナショナルインタレストは、昨年11月に、分析の中で、アメリカのイランに対する最大限の敵対政策を批判し、地域の安定には、イランとの協力は必要不可欠だとしました。また、アメリカの政府関係者が長期的な視点に欠けていることに触れ、次のように述べました。
「この戦略的な欠陥は、なによりもイランに対する政策で明らかになっている。1979年のイスラム革命後の政策は、最大限の敵対と、最小限の対話に基づいている」
明らかに、イランとロシアの関係は、地域で覇権主義的な目的を持つアメリカにとっては、アレルギーを引き起こすようなものでしょう。イランとロシアは、安全保障問題や地域の危機の解決において、アメリカの覇権に対して妥協するつもりはないということを示しています。