イラン国防大臣、アルメニアとアゼルバイジャンの国防大臣と電話会談
アゼルバイジャンとアルメニアのナゴルノカラバフでの武力衝突を受け、イランのデフガーン国防軍需大臣が、両国の国防大臣と電話で会談しました。
デフガーン国防軍需大臣は、3日日曜、アゼルバイジャン、及び、アルメニアの国防大臣と電話で会談し、軍事衝突の即時停止を強調すると共に、協議による危機の解決と自制を求めました。
これ以前にも、イラン外務省のジャーベリーアンサーリー報道官が、双方に自制を呼びかけました。
こうした中、アゼルバイジャンは、3日、一方的に停戦を宣言しました。
アゼルバイジャン国防省の報道官は、「この措置は3日、アルメニアとの衝突の停止を求める国際社会の要請に応じて取られたものだ」と語りました。
アゼルバイジャンは、自国の軍隊が攻撃されれば、それに応じると警告しました。
1日金曜夜から2日土曜の朝にかけて、ナゴルノカラバフでアルメニアとアゼルバイジャンの武力衝突が発生しました。
アルメニア国防省は、2日夜、この衝突でアルメニア軍兵士18人が死亡、35人が負傷したと発表しました。
アゼルバイジャン国防省も、12人の兵士が死亡したことを明らかにしています。
この衝突は、1994年に双方の間で停戦が確立して以来、前例のないものとなっています。
この衝突に対し、世界からさまざまな反応が起こっています。
アゼルバイジャンの内部に位置し、アルメニア系住民が多数を占めるナゴルノカラバフは、1988年、アゼルバイジャンからの帰属替えを巡る対立が高まりました。
その結果、ナゴルノカラバフと7つの町がアルメニア軍の実効支配下に置かれました。
1994年5月に双方の間で停戦が確立しましたが、この問題を平和的に解決するための欧州安全保障協力機構のミンスクグループによる国際的な仲介も、これまでのところ、実を結んでいません。