イラン原子力庁長官、「イランは核合意という一方通行の道において適切な決断を下す」
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フェルータ事務局長代理とサーレヒー長官
イラン原子力庁のサーレヒー長官が、テヘランを訪問中のIAEA国際原子力機関のフェルータ事務局長代理と会談し、「イランは、核合意という一方通行の道において、適切な時期に必要な決断を下す。それは、これまでにも3段階にわたって核合意内の責務を縮小してきたのと同様である」と語りました。
サーレヒー長官は8日日曜、フェルータ事務局長代理とテヘランで共同記者会見し、「核合意は二方向のルートとなるはずであったが、今や一方通行となっており、EUはアメリカに代わってその抜けた穴を埋めるべき」と述べています。
また、核合意関連の協議におけるイランの善意に触れ、「残念ながら、核合意の相手側の1つは自らの責務を履行せず、この合意から離脱してしまった」としました。
さらに、EUが核合意内の責務を履行していないことに遺憾の意を示し、イランとIAEAの協力が継続されるよう希望するとしています。
一方、フェルータ事務局長代理も、IAEAはイランとの協力を継続する意向であるとし、「IAEAは、中立的な立場に立って技術面での業務を継続する用意がある」と述べました。
アメリカは昨年5月8日、6カ国側の一員としてイランとの間に取り交わしていた核合意から一方的に離脱しました。
これに対し、イランはアメリカの核合意離脱後1年間にわたって戦略上、自らの義務を履行して相手側の動向を注視していましたが、合意内に定められたイランの要求が実現されないことから、これまでに3段階にわたって責務を縮小し、ウラン濃縮度を3.67%以上に引き上げ、濃縮ウランの備蓄量の増量に踏み切り、また研究開発面での責務のすべてを停止しています。
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