イランの最新鋭遠心分離機の稼動開始に、ヨーロッパ諸国が反応

11月 05, 2019 14:19 Asia/Tokyo

ヨーロッパ諸国の政府が、依然として核合意に定められた責務履行を疎かにしている中で、欧州委員会がイランに対し、最新鋭の遠心分離機の稼動開始を見直すよう求めました。

ロイター通信によりますと、欧州委員会は４日月曜、声明を発表し、イラン中部ナタンズのウラン濃縮施設にて３０機の最新鋭型遠心分離機ＩＲ６が稼動を開始したことに反応し、イランに自らの決断を見直すよう求めています。

ＥＵのコチヤンチッチ外務・安全保障政策上級代表報道官も、「イランは、核合意を揺るがすことにつながるような行動を控えるべきだ」と語りました。

ドイツのマース外相もイランの今回の措置に反応し、「最新鋭の遠心分離機の稼動開始は、核合意全体を危険に陥れることになる」と述べています。

アメリカが昨年５月８日に核合意を離脱し、対イラン制裁を再発動した後、核合意に残留したヨーロッパ諸国は約束を交わしたのみにとどまり、この合意に基づくイランの合法的な利益の確保に向けた現実的な一歩を踏み出すには至っていません。

イランはこれに先立ち、核合意の相手側による約束不履行への対抗措置として、これまで３段階にわたりこの合意内に定められた自らの責務の縮小に踏み切っており、近く４段階目の責務縮小の開始を発表する用意を整えています。

ナタンズのウラン濃縮施設では４日、新生代型の最新鋭遠心分離機ＩＲ６へのガス注入が開始されています。

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