イラン核合意 テヘラン南部フォルド核施設で、ウラン濃縮が再開
イラン原子力庁が7日木曜午前零時、声明を発表してテヘラン南部にあるフォルド核施設でのウラン濃縮に向けた活動の再開を明らかにしました。
タスニーム通信によりますと、イラン原子力庁は「7日木曜午前零時過ぎ、フォルド核施設において最新鋭の遠心分離機の稼動および、ガスの注入によりウラン濃縮が開始された」と表明しています。
イラン原子力庁の発表によれば、フォルド核施設でのウラン濃縮関連の措置はすべて、IAEA国際原子力機関の監視下で実施されているということです。
6日水曜には、核合意内のイランの責務縮小プロセスの4段階目として、IAEAの査察官の立会いのもと、およそ2000kgの6フッ化ウランの入った2800kgのシリンダーが、中部ナタンズの核施設からフォルド核施設に移転され、設置されました。
イランのローハーニー大統領は5日火曜、核合意関連のイランの責務縮小の4段階目のプロセスの実施を発表し、「イランだけが一方的に核合意を遵守するわけにはいかない」と述べています。
また、「今回の措置も、これまでの3段階にわたる措置と同様に、原状に戻すことが可能であり、核合意のすべての関係国がその責務を実施すれば、イランもその責務を履行する」と強調しました。
イランは今年5月8日、アメリカの核合意離脱から1年が満了した後、この出来事による経済面での悪影響の緩和に向けたヨーロッパの提案策が功を奏していないことを確認し、核合意の第26条と36条に従ってこの合意内に定められた自らの責務の一部の履行を停止しました。
イランはこれまでに、4段階にわたり核合意内の責務を縮小しています。
核合意の26条と36条では、核合意の相手側がその責務を履行しない場合には、イランが自らの責務の一部もしくは全部の履行を停止ずる権利があることが定められています。
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