イランとアメリカ
核合意と紛争解消システム:米の思惑は安保理で頓挫
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イラン核合意と紛争解消システム:米の思惑は安保理で頓挫
ザリーフ・イラン外相が、国連安保理議長に宛てた書簡において、「対イラン国連制裁の復活を狙った、核合意記載の方策の行使というアメリカの違法な行動は一切認められない」と語りました。
ポンペオ米国務長官は米ニューヨークの現地時間で20日木曜、国連安保理議長に宛てて書簡を送付し、核合意違反を理由にイランを非難するとともに、対イラン国連制裁の再発動を要請しました。
この書簡は、対イラン国連安保理制裁の復活につながりうる30日単位のプロセスを開始するものです。
しかしながら、米以外の核合意関係国、EU、安保理決議2231の調整役を務めたベルギーは、「アメリカは核合意を離脱しており、もはやこの合意に定められた紛争解決システム(スナップバック=対イラン制裁につながりうる方策)を行使する権利はない」と強調しています。
ザリーフ外相は20日、国連安保理議長に宛てた書簡の中で、「アメリカに、対イラン国連制裁を復活させる権利は皆無だ。これゆえ、アメリカのこのような行動は、安保理や国際社会からは一切認められない」と強調しました。
この書簡ではさらに、「制裁行使は、核合意や安保理決議2231、および国際司法裁判所の判決、さらには国連総会の複数の決議や国連人権理事会の決議に対する歴然とした違反である」としています。
ザリーフ外相はまた同日、国連のグテーレス事務総長と電話会談し、「安保理および国連事務総長は、紛争解決システムの発動を狙ったアメリカの違法な工作に対処する責務がある」とし、「核合意のすべての当事国、安保理理事国、そして世界に名だたる法律の専門家らは、アメリカがもはや核合意の一員でないとして、見解が一致している」としました。
これに関して、タフテラヴァーンチー・イラン国連大使は20日、「安保理決議2231はイラン核合意を承認している。アメリカは、この合意への参画を停止しており、アメリカの新たな行動は核合意や安保理決議への違反である」と表明しています。
一方、アメリカが紛争解決システムの行使を正式に申請した数分後に、ロシアはアメリカの要請への反対を示すとともに、21日金曜のイラン核合意に関する安保理会議の開催を求めました。
いわゆる欧州トロイカ(英独仏)の3カ国も、アメリカの行動に反対し、安保理議長に書簡を提出しています。
この3カ国はこの書簡で、対イラン国連制裁復活というアメリカの要請に反対しました。
中国外務省も、「アメリカには、対イラン安保理制裁を再発動させる権利は一切ない」と表明しています。
ザリーフ外相は、アメリカによる紛争解消システムの発動をめぐり示された反対表明を指摘し、「トランプ米政権は再度、国際舞台で孤立し、大恥をかくことになるだろう」と述べました。
イラン大統領府のヴァーエズィー長官は19日水曜、イランプレス通信のインタビューで、「おそらく、中国とロシア、そしてヨーロッパ諸国は、アメリカの新たな行動への反対で一致すると思われる。このような行動はなされるべきではなく、アメリカは新たな大失態を演じることとなるだろう」と語りました。
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