3月 30, 2021 20:25 Asia/Tokyo
  • タフテラヴァーンチー・イラン国連大使
    タフテラヴァーンチー・イラン国連大使

タフテラヴァーンチー・イラン国連大使が、「一方的な対シリア制裁の行使は有害な行動であり、同国の危機や、新型コロナウイルスなどのほかの困難に瀕している同国民にとっての害悪を長期化させている」と語りました。

イルナー通信によりますと、タフテラヴァーンチー大使は29日月曜、シリアの人道状況を議題として開催された国連安保理会合において、「2021年のシリアでの飢餓の危機に関する国連事務総長の最近の報告は、この問題への対処のために国際的な支援の動員・募集の必要性を強調している」と述べています。

また、「支援を必要とする人々への人道支援提供が、強く必要とされているものの、これを長期間にわたって継続するだけではシリア問題が解決されないのみならず、またその国の恒久的な平和や安全、安定の確保に必要である基本的な措置の代替にもなりえない」としました。

さらに、「まず踏み出すべきステップは、テロリストの撲滅、招かれざる外国軍の撤退、占領の終結、シリア国境の安全保障を通じたシリアの主権と領土保全の保障である」と語りました。

そして、そのほかに必要な措置として、国の重要なインフラの再建、難民や避難民の帰還に好ましい環境の整備、政治プロセスのさらなる推進に向けた努力を挙げています。

続けて、「シリア危機に対する軍事的解決策はなく、これを終結させる唯一の方法は、国際法の完全遵守による平和的な解決策であり、しかもそれは短期間では実現されないだろう。このため、したがって、その分野での進歩は、他の分野での進歩の前提条件と見なされるべきではない」と語りました。

また、「一部の国が、シリアでの軍事的手段または政治的影響力の駆使では果たせなかった目的を、制裁行使により達成しようとしていることは完全にはっきりしている。だが、食糧や医薬品を武器として利用し、一国の国民の食糧の安全を危険に陥れることは不公正あり、容認できない」と述べています。

さらに、「制裁の目的は1つの国民の集団的処罰である。だが、それは国連の目標と原則への明らかな違反であり、従って直ちに廃止されるべきだ」としました。

そして、「シリアにおける現在の人道的危機を解決するには、紛争の終結、シリアの完全な国家主権と領土保全の確保、一方的な制裁の解除、難民や避難民の帰還や復興再建といった人道問題への政治的な対処を回避することである」と語っています。

タフテラヴァーンチー大使は最後に、イランとしてシリア危機の政治的解決、またシリアの国内統一と領土保全を保障する上で同国の国民と政府を支持する義務を負っていると強調しました。

 

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