IAEA、「イランは限度の16倍の濃縮ウランを備蓄」
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イランの濃縮ウラン
IAEA国際原子力機関が報告書において、「イランが備蓄する濃縮ウランが核合意に定められた限度量の16倍と確認された」と主張しました。
ファールス通信によりますと、IAEAは、31日月曜に同機関の理事国に向けて送付し一部の国際メディアにも公開されたこの報告書に、イランの濃縮ウラン備蓄量は3241kgだと記しました。
IAEAは核合意が実施されて以降、この合意の実施状況とイランの核活動関連の責務履行について、3ヶ月に1度、報告を行っています。
核合意に基づけば、許可された濃縮用の六フッ化硫黄の限度量は300kgであり、そこからは平均して202.8kgの濃縮ウランが生成されます。
EUと英仏独の欧州3カ国は、2018年5月8日にアメリカが違法に核合意から離脱した後、イランの経済的利益を保証することを約束してこの合意を維持しましたが、約束を守る現実的な措置は取られませんでした。
このような状況の中、イランは米国の核合意離脱から1年が過ぎた2019年5月8日より、合意内の責務と権利のバランスをとるために、合意の第26条および第36条に基づいて自国の責務履行の段階的縮小を開始しました。
六フッ化硫黄の上限量300kg、およびウラン濃縮限度の3.67%の超過は、実施された核合意内での段階的縮小のひとつにあたります。
核合意の第26条および第36条では、合意相手国がその責務を守らなかった場合、イランは自国責務の履行を、完全もしくは部分的に停止する権利があるとしています。
イランは、制裁が解除されて核合意の利益を享受できるようになった場合には、自国の全ての責務履行に復帰すると強調しています。
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